2015年5月21日 平成27年環境厚生委員会

「有料老人ホームについて」

◯安藤委員

私からは大きく2つの問題について質問させていただきます。
1つは、有料老人ホームについて伺います。
弘前市には、最近、たくさんの有料老人ホームができています。有料老人ホームは一体、どういうふうな手続でできていくのかという素朴な疑問を持ちましたので伺いたいと思います。
1点目として、有料老人ホームを設置する場合、県に対してどのような手続をとることが必要とされているのか伺います。

◯田中高齢福祉保険課長

老人福祉法の規定により、有料老人ホームを設置しようとする場合は、あらかじめ知事に施設の名称及び設置予定地、事業開始予定年月日、供与される介護等の内容などの事項を届け出ることとされています。
県では、その取り扱いとして、有料老人ホームの適正な設置及び運営を図るため、青森県有料老人ホーム設置運営指導指針及び青森県有料老人ホーム設置運営指導要綱を定めており、これらに基づきまして建物の規模、構造設備、職員の配置及び施設の管理・運営等について、事前申出と事前協議の2段階に分けた審査及び必要な指導を行っており、この審査後に先ほど申し上げました法の規定による設置届を受け付けるなどの対応をとっているところであります。


◯安藤委員

今、お話しされたように指針等に合ったところが設置されるということになると思うのですが、老人福祉法の第29条に有料老人ホームについての届け出等の内容が書かれています。ここには、「有料老人ホームの供与をする事業を行う施設であつて、老人福祉施設、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う住居その他厚生労働省令で定める施設でないものをいう」と位置づけられています。ということは、介護が必要な高齢者も入居すると思うのですが、そういう方への介護というのはどのような形で行われるのか質問したいと思います。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームというのは、要介護認定をされていない方、あるいは要介護認定されている方、どちらの方も入居可能であります。要介護認定されている方は介護保険の仕組みに従い、介護保険のサービスの計画に基づき、他の事業所からの介護保険サービスを受けるということになります。


◯安藤委員

非常に重い介護度の方、例えば要介護度5の方でも入る条件は満たされているということでよろしいのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームにおいて、全ての施設が重い介護を受けることができる施設であるかということは要件とはなっていません。これは施設ごとによって、設置の考え方や施設の性格によるものと存じます。


◯安藤委員

それでは、重い介護度の高齢者が入ることができる有料老人ホームの場合もあり得るという理解でよろしいのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームの場合においては、先ほど、届け出の際に審査、指導を行うと申し上げましたが、一定の基準を設けて指導しています。その指導にかなっていれば、そもそもの届け出については、その基準にかなっているかいかんにかかわらず、届け出はできるわけですが、そういった基準にかなうように指導しているというのが県の考え方であります。その中で、重い方でも入居できるというような仕様で設置されたところであれば、そういった方も入居して差し支えないだろうと考えるところであります。いずれにしても、入居希望者の方がみずからの必要とするサービスに応じて、それに適した施設を選択されるということが望ましいものと考えています。


◯安藤委員

現実的には、今、非常に、多くの有料老人ホームができているということで、介護施設の高齢者を取り合うといいますか、人集めが非常に大変だという実態ももう一方の側面であると聞いています。そういうふうに介護施設に影響が出ると思われるほど数が非常に多くなっている実態を示していることだと思うのですが、次の質問に移ります。県内の有料老人ホームについて、設置主体の種別ごと及び市町村ごとの施設数を伺います。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームの設置数でありますが、青森市を除く、県が所管する県内の有料老人ホームの施設数としては、ことしの5月1日現在の数で、全体で199カ所となっています。設置主体別で申し上げますと、株式会社等の会社によるものが139カ所、社会福祉法人が34カ所、医療法人が19カ所、NPO法人が5カ所、財団法人が1カ所、保健生活協同組合が1カ所となっています。市町村別で、青森市を除いて、多いところを申し上げますと、弘前市に54カ所、八戸市に28カ所、五所川原市に15カ所、十和田市に12カ所、黒石市に11カ所、むつ市に10カ所などとなっています。


◯安藤委員

弘前市が54カ所ということですが、この中で株式会社などが運営しているのは何カ所ぐらいでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

弘前市の54カ所のうち、株式会社等の会社組織によるものは42カ所となっています。


◯安藤委員

一般的に、株式会社が運営しているところは全てがまずいということはもちろん言えませんが、社会福祉法人や医療法人に比べると、やはり利益を目的にする株式会社が運営するということから、入居している高齢者に対してさまざまな問題が生じるということが多いと思われます。実際にどこという指摘は避けますが、やはり問題ではないかと思うような指摘もされています。例えば認知症の方もあるわけですから、そこに入居している高齢者が、きちんと状況を家族に訴えられないという方もいるのが実情なわけですが、家族を含め、しっかりと自分の思いを伝えられる高齢者の方たちであれば、そういう人たちの声をしっかりと聞きとめて、県としても適切な指導が必要であると思っています。そこで3つ目の質問ですが、県では有料老人ホームに対してどのような指導を行っているのか伺います。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームに対する指導でありますが、県では有料老人ホームに居住する利用者が適切なサービスの提供を受けられるよう、毎年度、検査・指導実施方針を定めまして、集団指導と立入検査を行っています。
集団指導は、全ての施設を対象に、施設の役員等を集めて、労働関係法令の遵守、前年度の立入検査の実施状況、施設運営に関する自主点検、入居者への虐待防止等の指導事項を説明しています。
また、立入検査においては、市町村や利用者等からの情報提供等に基づき検査を実施する必要があると認められた施設などを対象に実施しています。立入検査においては、書類の閲覧や関係者からの聞き取り等を行い、改善等をすべき事項がある場合には改善報告書の提出を求めています。さらに、その後、改善報告書を確認した結果、改善が不十分な場合においては再度、立入検査を行うこととしています。


◯安藤委員

立入検査をした事例というのはどのくらいあるのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームに対する平成26年度の立入検査の実施状況で申し上げますと、実施施設については31施設に立入検査をしています。その中で、指導を行ったものの主な指導事項として、給食の運営に当たって検食の未実施があったもの、嗜好調査、残食調査の未実施があったもの、構造設備において居室の面積要件等の不足があったもの、耐火建築物、準耐火建築物でなかったもの、あるいは情報開示ということで事業収支計画の閲覧の不備等があったものなどを指導しています。


◯安藤委員

その指導した結果を青森県としてつかんでいるのでしょうか。指導の内容どおり改善されていると見てよろしいのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

先ほども申し上げましたが、指導した際には改善報告書の提出を求めており、その結果、改善が不十分な場合においては再度、立入検査を行うなどしています。


◯安藤委員

老人福祉法施行規則の第20条の6の3に、「緊急やむを得ず入居者に身体的拘束を行つた場合は、その態様及び時間、その際の入居者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由」という項目があるのですが、人員の不足などによって必要以上に拘束されるということがあってはならないと思いますが、この辺の問題について、特に県に対しての検査の依頼や家族や入所者からの指摘などはないでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

有料老人ホームに限らず、介護サービス等を受けるに当たって、適切でないサービスがあったのではないかなどの疑義について、市町村や、あるいは直接、利用者の方などからの問い合わせなどを受け付けていますが、身体拘束に関して、特に調査すべきであるとか、そういったような情報提供というのは昨年度中はなかったものと認識しています。


◯安藤委員

身体的拘束については指摘がないということですが、やはり、全体でも199カ所という施設が運営されているわけであり、介護施設に比べると、しっかりとした県の指導というのは、弱いところだと思います。しかし、入っている方たちは必要があって入っているわけで、そういう方たちが適切な対応をしてもらえるよう、県としても実態をしっかりと把握していただいて、内部や家族や御本人たちからの申し入れ、あるいは調査の依頼などがあったときは、迅速に対応していただいて、よりよい運営を図っていただくよう、この問題については要望しておきます。
次の質問ですが、特別養護老人ホームについてです。
私は、3月中旬に弘前市内の特養ホームとか老健施設等を訪問させていただきました。ちょうどこの4月から介護報酬改定があるということから、それぞれの施設が、新しい介護報酬のもとで、どう運営していくのかということに大変苦慮されている話をたくさん聞いてきました。そういうこともありますので、改めて特別養護老人ホームに係る平成27年度介護報酬改定の内容について伺います。

◯田中高齢福祉保険課長

特別養護老人ホームにおける看取り介護の質の向上を目指すために、看取り介護の加算の充実が図られています。また、重度者等の積極的な受け入れを行うことを評価する観点から、重度者と認知症高齢者が新規入所者の一定割合以上を占める場合の日常生活継続支援加算の充実が図られています。さらに、地域住民の在宅継続を支援することを評価する在宅・入所相互利用加算についても充実が図られているところであります。また、基本報酬については収支差が高い水準を維持していること等を踏まえて、事業の継続性に配慮しつつ、評価の適正化が図られたとされています。


◯安藤委員

先ほども申し上げたように、各施設では、さまざまな困難な側面も感じているという話を幾つか聞いてきました。中には1,000万円から2,000万円の減収になるということから、職員を減らすことはとても無理なので、電気を消したりなどの経費削減に努力していかざるを得ないとか、介護報酬の引き下げがあったからといって、高齢者の方たちに対するサービスを下げることはできないので、一丸となって頑張っていくしかないという話、介護職員は処遇改善されたわけですが、同じ施設にいながら、そうでない職員の方たちの報酬改善がないということで、介護職員だけを処遇改善していくということは非常に難しいため、レベルアップするのであれば、全体を改善していかなくてはいけないという話を伺いました。
このように、今回の介護報酬引き下げでさまざまな問題点や運営にかかわる困難さが出ているかと思います。それで、県としてぜひ各施設の声、要望、意見などをしっかりと吸収しながら、国に対しての発言、そして県として対応できることは何なのかということを踏まえていただきたいと思うのですが、今後、施設の声を聞くということに対して、どのような考えを持っているのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

介護報酬の改定に伴い、その影響について、今のところ、事業者でどのような影響が出ているとかという話は聞き及んでいませんが、利用者のサービスの質の確保という観点からも、今後も市町村や関係団体等からサービスの状況であるとか変化について、可能な限り情報収集してまいりたいと考えています。


◯安藤委員

3つ目の質問ですが、特別養護老人ホームの入所者が平成27年度から原則要介護3以上とされたことに関して、県ではどのように対応しているのか伺います。

◯田中高齢福祉保険課長

平成26年の介護保険法の改正によって、特別養護老人ホームについては在宅生活が困難な、中重度の要介護者を支える施設としての機能の重点化を図り、新規入所については要介護3以上を原則とするとされたところであります。
しかしながら、要介護1、または2の方であっても、認知症などにより居宅において日常生活を営むことが困難な事由がある場合には、特例的に入所を認めることとされています。この特例的な入所が認められるためには、国が平成26年末に示した指針に基づき、各施設が介護の必要の程度や家族の状況などを勘案して決定することとされています。
これについての県の対応でありますが、県においても入所判定の透明性と公平性の確保のために定めている青森県介護老人福祉施設入所指針を改定して、各市町村及び指定介護老人福祉施設に通知し、適切な運用を求めているところであります。


◯安藤委員

介護度1、2の方であっても認知症を伴っている方などについては特例となるという答弁がありましたが、施設の方たちにも話を聞くと、例えば今、入所している人が施設を出されるということはないと理解していますが、認知症でなく、軽度の介護を必要とする方でも、さまざまな家庭の事情などで自宅に帰すということはとてもできないという話をあちこちで聞きました。県としても、指導としては、さまざまな条件の中で軽度であっても入所を認めるということは特例の中に含まれるという理解でよろしいのでしょうか。

◯田中高齢福祉保険課長

先ほど原則として要介護度3以上の方に制限されたということを申し上げましたが、要介護1及び2の入所が認められる特例としては、これは国が定めた要件でありますが、1つに認知症で日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること、2つに知的障害、精神障害を伴い日常生活に支障を来すような症状が頻繁に見られること、3つに深刻な虐待が疑われること等により心身の安全・安心の確保が困難な状態であること、4つに単身世帯等、家族等からの支援が期待できず、地域での介護サービス等の供給が不十分であること等の規定となっていまして、これらに合致する場合には要介護1及び2の場合でも入所が認められるケースがあるということと認識しています。


◯安藤委員

今の話がしっかりと踏まえられれば、一概に軽度だからといって入所を認めないということにはならないと理解しました。その辺についても十分、市町村や、あるいは施設の運営者の方たちに徹底していただきたいと思います。いずれにしても、介護報酬引き下げで現場はさまざまな困難の中にありますので、やはり県としては十分な対応が進むように、そして先ほども答弁で、今後、市町村や施設からの声も十分踏まえたいという話もありましたので、しっかりと現実を見据えて指導をしていただきたいと思います。


「原子力災害時の避難対策について」

◯安藤委員

大きく2点について伺います。
1点目は、原子力災害時の避難対策についてです。
今、東通原子力発電所の稼働がストップされていますが、いつ何どき、どんな大きな地震が来るかわかりません。しっかりとした実効性のある避難対策を早急に図る必要があると思っています。
これまで県の調査などによれば、避難するためのバスについてですが、PAZ圏のバス避難に必要な台数は37台、UPZ圏のバス避難に必要な台数では1,651台と、合計1,688台のバスが必要だとされています。それに対して、UPZ圏関係市町村バス事業者の保有台数は224台、県内全てのバスを含めれば1,599台ということですが、客観的に見ても、避難するためのバスの台数が足りないという現実があるわけです。
そこで伺います。東通原子力発電所の事故に係る住民避難時の移動手段の確保について、どのように考えているのか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

県では、昨年度、原子力災害避難対策検討会を設置して、情報連絡体制、避難手段の確保、渋滞対策、避難者の受け入れ対策など、広域避難に係るさまざまな課題について検討を重ねてきています。
その結果、住民の広域避難に係る今後の取り組み方針として、原子力施設から約5キロメートル圏内のPAZ圏内の住民の迅速な避難、15キロメートル圏内住民の優先的な避難、30キロメートル圏内のUPZ圏内の住民の効率的な避難の段階的な避難が円滑に実施できるよう、具体的な運用について検討を進めることとしたところであります。
具体的には、1つ目のPAZについては、放射性物質が放出される前に迅速な避難が求められる区域であることから、交通規制や避難経路の複数化、また、バス等避難手段の調達・運用など、避難の具体的な方法について検討します。
2つ目の15キロメートル圏内住民の避難については、避難者が国道279号線に集中することにより渋滞が発生することが懸念されることから、避難経路を重複させないような避難経路の調整であるとか、15キロメートル圏内住民が優先的に避難することができるような交通規制の方法について検討します。
3つ目として、30キロメートル圏内の住民の避難について、特にむつ市中心部が避難対象区域となった場合、委員からもお話がありましたが、バスを必要台数確保するということが困難であると考えています。それで自家用車避難により国道279号線に避難するということになると、車両が集中して渋滞するということが想定されることから、効率的な避難を実施するために、海上自衛隊の艦船や民間船舶を活用した海路を用いた避難について検討するということのほか、陸路についても効率的に避難できるような交通規制の方法について検討することとしています。県としては、検討会での結果を取りまとめて、平成27年度中には市町村の避難計画に反映させたいと考えているところです。


◯安藤委員

今、お話しされたことを検討していけば、現在の保有台数のバスで何とかなると考えているわけですか。

◯庄司原子力安全対策課長

具体的に何台という数値は出ていませんが、海路等も含めた避難経路そのものを分散させ、複数の手段でもって避難するということについて、これから検討していきたいと考えています。


◯安藤委員

これから検討するということですが、実際にバスがこれだけ必要だということになった際に、そのバスをどう確保するのかという具体的なことも十分明確にしなければいけないと思うのですが、その辺についても今後検討されるということでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

バスの台数も含めてこれから検討していきたいと考えています。


◯安藤委員

海路についてですが、近場については大間から函館に向けて避難することが近いと思われますが、函館に海路で避難するという方法も視野に入っているのでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

東通原子力発電所周辺の地域については避難先を、むつ市と東通村については青森市、六ケ所村と横浜町については弘前市に避難するということで、どの地区の人はどの避難所に避難するということもマッチングさせる形で現在調整しています。そこに至る経路としては、海路を今年度、検討しているところでありますが、自衛隊の艦船もありますし、フェリーを初め、民間会社のどういった船舶が使えるのか、船舶にどの程度能力があるのか、また、どこの港に出入りできるのか、そういったことも含めて、今、関係機関と調整しているところであります。


◯安藤委員

海路を活用したとしても、当面、その避難先である青森市とか弘前市に誘導する、避難させるということが基本になっていて、一番近場の函館との協議については一切行わないという理解でよろしいのですか。

◯庄司原子力安全対策課長

避難先については、調整したところに住民が避難してもらうということを基本に、避難経路、避難手段も含めてこれから検討するということであります。


◯安藤委員

現在の計画としては、弘前市と青森市に4自治体の住民を避難させるということだと思いますが、私はぜひ函館市とも協議を進めながら、場合によっては海路でそちらに誘導することも視野に入れて検討すべきではないかと思っています。これは意見をしておきます。
それから、先ほど私からも申し上げましたUPZ圏のバス避難に必要な台数である、1,651台の中には医療機関、社会福祉施設等の避難に必要なバス台数は含んでいないと書かれていますが、そうしますと、このような医療機関、社会福祉施設の避難にかかわるバスについては、どこが責任を持って確保するのか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

2月の検討会に出した資料を委員はごらんになっているのだと思いますが、バスの台数については大ざっぱな数値でありまして、その数値でもっても、UPZ圏全体のバスを確保するのは困難だろうということで、バスを何とか配分しようということではなくて、別の避難手段、海路を使うことを含めて検討していく必要があると判断しているところであります。


◯安藤委員

とにかく安全な場所に少しでも早く避難できるように海路も含めた十分に実効性のある計画をぜひとも構築していただきたいと思います。
後半に質問しました福祉施設や医療機関、その方たちの避難にかかわるバス、あるいは海路もあり得るのかもしれませんが、その辺についてはどこが責任を持って準備するのか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

医療施設や福祉施設については施設ごとに避難計画をつくるということになっていまして、施設ごとの避難計画については健康福祉部が所管しています。しかし、原子力防災全体、地域住民も含めた全体、要介護者であるとか、そういった方々も含めた全体の避難ということについては、私ども原子力安全対策課がトータルで所管していると思っていますので、健康福祉部とも調整しながら進めてまいりたいと考えています。

◯林環境生活部長

若干、補足させていただきます。
バスの台数の部分について申し上げますと、先日、数字で示した約1,600台というのは、現在、各市町村が避難計画で想定しているものに基づいたバスの台数を計算したものであります。したがって、一番顕著な例として、むつ市については、いわゆる自家用車で避難した場合、国道279号線などに自家用車が非常に集中して渋滞を招くということを懸念して、むつ市においては自家用車の避難を行わず、全ての市民をバスで避難するという前提に立った避難形態になっています。現在のバスの台数などから考えた場合に、全ての市民がバスで避難することができるのかどうか、そういったものも含めて、バスなり、自家用車の避難なり、そして海路による避難なり、そういった組み合わせをこれから現実的なものになるように組み合わせて設定していく必要があるという状況になっていると考えています。
そしてまた、各施設におけるバスの収容台数もあります。そういったものも含めて、当部及び健康福祉部が、連絡調整の上、県全体として市町村とも連携をとりながら、きちんとした避難ができるように、これから調整していく必要があるものと認識しているところであります。


◯安藤委員

しっかりとした数値を示しながら、そして現実的に集めることのできるバス、あるいは自家用車を使う場合は渋滞なく皆さんが逃げ切ることができるか、そういうことも含めて、現実性のある計画を練っていただきたいと思います。
もう一つですが、5キロ圏内の避難者の方たちをバスで誘導するということも出てくるかと思いますが、バスの運転手の方々の健康にどのように配慮していくのかということも考えていかなければいけないことだと思いますが、その辺については何かお考えがあるのでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

 

5キロ圏に限らずということだと思いますが、まず、PAZ圏である5キロ圏については放射性物質が放出される前に避難するということなので、そういった心配はないかと思います。
バスの運転手の方が放射性物質が放出された後にそういったエリアに行くときの被曝ということを心配されていることだと思いますが、それについては、国では民間企業の運転手の場合は被曝線量1ミリシーベルトということを厳守することを示しており、運転手等の雇用者は個人線量計による被曝線量が1ミリシーベルトを超えないように管理する方針が示されています。


◯安藤委員

今の話だと、民間の運転手についてはというふうに聞いたのですが、民間の運転手でない場合はどうなのでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

民間と言いましたが、通常、バスを借りるときにはバス会社から運転手も一緒に借りるということになりますと、その運転手は一般の方なので、平常時の線量限度である1ミリシーベルトを適用するのが適切だろうというのが国の考え方です。どうしても、線量を超えるといったことになると、バス会社の運転手ではなく、具体的にどこから手配するかということはこれからになりますが、防災業務従事者の扱いの形の運転手にする必要があるのかと思います。


◯安藤委員

過酷な事故が起きるような場合、避難を誘導する方、バスの運転をする方、あるいは自家用車が動く場合の国道の対策を講ずる方には、大混乱が生じると思います。そういうことも含めて、どういう状況であっても、しっかりとした、住民の安全を守れるような現実性のある避難対策を講じていただくように求めたいと思います。
2つ目の質問ですが、東通原子力発電所の事故の際、避難の受け入れ先となる青森市や弘前市における食料等の調達をどのように考えているのか伺いたいと思います。
青森市においては、むつ市と東通村から6万人を受け入れ、弘前市では横浜町と六ケ所村から1万2,600人を受け入れることとなります。こういう膨大な避難の方々を受け入れるということになると、調達のきめ細かな計画も必要だと思います。お答えいただきたいと思います。

◯庄司原子力安全対策課長

県では、自然災害、原子力災害の別なく、毛布等の支援物資については現物備蓄としていますが、食料、水、生活必需品等については、流通在庫備蓄の考えのもと、スーパー、コンビニ、ホームセンターなどの民間事業者と、災害時における物資の供給に関する協定を締結して、必要な物資を供給する体制としています。東日本大震災を契機に、この協定の締結先をふやすなどの対応を実施して、供給体制の強化に努めているところであります。


◯安藤委員

その供給のための締結をしているということですが、その費用についてはどこが出すのか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

原子力防災の費用については、例えば先ほどのバスの調達であれ、このような資機材の調達であれ、協力していただいたところが負担することがないように進めていきたいと考えています。


◯安藤委員

そうすると、そのようなときの費用というのは国、それから県が出すということになるのでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

広域避難に係る資機材の供給であるとか、そういったものに関しては、国に財政支援をするよう求めているところであります。


◯安藤委員

求めているが、まだ具体的な答えはないということでしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

東日本大震災のときの例を見ると、かかった経費は、一旦、どこかが負担するのですが、最終的には国に償還してもらっている状況です。


◯安藤委員

そうすると、県の負担はないということでよろしいですか。

◯庄司原子力安全対策課長

今、体制を整備する段階で、県の負担がないと言える状況にはなっていませんが、今の時点では、国に財政支援の拡充をしっかり求めていきたい考えであります。


◯安藤委員

先ほど食料や水については流通機関との提携ということでしたが、毛布などについてはそろえておくと私は認識したのですが、青森市に6万人、弘前市に1万2,600人ということですから、それだけの資材を確保しなければいけないと思うのですが、そういう体制にあるのですか。

◯庄司原子力安全対策課長

現物で持っておくか、供給するか、また、流通させるかは別にして、避難先に供給することが必要だろうという御意見だと思います。県としては、先ほど言った毛布等の支援物資については現物備蓄、食料、水等については流通在庫備蓄という考えを基本にしていますが、避難先における現物備蓄として必要な量というのは、実際に可能な流通在庫備蓄の量とのバランスを踏まえながら検討していく必要があると考えています。今年度、これから避難住民の受け入れ体制の整備について、避難する市町村や避難受け入れ先の市町村と一緒に、避難先でどういった生活をすることになり、どういった資機材がどの程度必要なのか、避難所の運営にどういった人がどの程度必要なのかということについてのシミュレーションをこれから行うこととしていて、その中で備蓄の考え方についても検討していきたいと考えています。


◯安藤委員

どれだけの数を実際に備蓄しておくかということもこれから検討されるということだと思うのですが、数によっては相当な広さの場所がなければ備蓄しておくことができないと思います。
情報ですが、弘前市で弘前市運動公園防災拠点化事業というものが実施されているようです。ここにかかる経費は、1,700万円のようであります。こういう費用については、弘前市で行ってくださいということになるのでしょうか、県のかかわりはどのようなものか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

安藤委員がおっしゃっているのは弘前市総合運動公園を防災拠点とする計画のことだと思うのですが、我々、原子力防災としては、先ほど言いましたように横浜町の住民が弘前市の県武道館に避難することになっています。そちらの資機材については、先ほど言ったように国に財政支援を受けながら、整備していきたいと考えています。


◯安藤委員

もう一つですが、六ケ所再処理工場の事故を想定した避難対策について伺います。
まだ本格稼働していないわけですが、使用済核燃料はあるし、高レベル放射性廃棄物も保管されています。本格稼働する前から、何らかの大きな事故も想定しなければならないと思います。そういうことから、六ケ所再処理工場の事故を想定した避難対策というものはどうなっているのか伺います。

◯庄司原子力安全対策課長

国の原子力災害対策指針では、原子力災害対策重点地域について、PAZという予防的防護措置を準備する区域、UPZという緊急時防護措置を準備する区域を設けることとしています。実用発電用原子炉の場合については、PAZを原子力施設からおおむね半径5キロ、UPZを原子力施設からおおむね半径30キロをその範囲の目安としているところですが、実用発電用原子炉以外の原子力災害対策重点区域の範囲については、今後、原子力規制委員会において見直しを行って指針に反映するということになっています。
県では、住民の安全・安心のためには、再処理工場を含めた原子燃料サイクル施設に係る原子力防災対策についても、早期の具体化が必要と考えていまして、原子力施設が立地している県の集まりである原子力発電関係団体協議会や県議会と連携して、国に対して原子力災害対策重点地域の設定等に当たって、速やかに検討を行って原子力災害対策指針に反映するよう、機会あるごとに要請しているところであります。


◯安藤委員

要請しているということは当然なわけですが、その要請に対しての国の動きはどのような状況でしょうか。

◯庄司原子力安全対策課長

国への要請の直近の動きとしては、環境厚生委員会と一緒にことしの1月に要請を行っています。その際にも、原子力災害対策指針について、国では六ケ所再処理工場の安全審査の中で重大事故の議論が行われている段階であって、こうした技術的な部分も踏まえながら、時間をかけることなくしっかりやらなければならない重要な課題である旨の回答があったところです。
県としては、指針の改定に向けた検討が速やかに進められることが必要と考えていまして、その検討状況を注視してまいります。


「県議会及び市町村議会の女性議員の状況」

「県における女性管理職の登用状況について」

◯安藤委員

国の今後の対応いかんで県がどのような対策を講じていくかということが決まっていくわけで、県としても精いっぱい国に要望を出しているかと思いますが、その姿勢は今後も変えることなく、強力に国に対して求めていっていただきたいと思います。以上、原子力災害関連についての質問は終わります。
もう一つ、残っている質問に入ります。
各種審議会等における女性の登用状況について伺いたいと思います。
国の男女共同参画会議基本問題・影響調査専門調査会報告を見たところ、平成22年12月17日に閣議決定した第3次男女共同参画基本計画では、社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度になるよう期待するという目標を挙げているということであります。県についても、新あおもり男女共同参画プランの中で、女性のさまざまな指導的地位に占める割合を高めなくてはいけないということが触れられていますが、そこで伺います。次の3つの状況について、それぞれ一括して伺います。
県及び市町村審議会等における女性委員の登用状況と登用率向上のための取り組みについて伺います。2点目、県議会及び市町村議会の女性議員の状況について伺います。3点目は、県における女性管理職の登用状況について伺います。

◯三浦青少年・男女共同参画課長

初めに、県及び市町村審議会等における女性委員の登用状況と登用率向上のための取り組みについてお答えします。
県の審議会等における女性委員の比率は、平成27年4月1日現在で34.8%となっています。また、市町村の審議会等における女性委員の比率は、平成26年4月1日現在で、市部では25.2%、町村部では20.2%となっています。
県では、この取り組みとして、第3次あおもり男女共同参画プラン21において、政策・方針決定過程への女性の参画拡大を基本目標の一つに掲げており、県及び市町村の審議会等における女性委員の登用率向上に取り組んでいます。具体的には、県内の各分野で活躍している女性に関する情報をあおもり女性人財バンクとして整備し、審議会等の委員選任の際に活用できるよう、庁内各課及び市町村に対して情報提供を行うとともに、審議会等の委員として活躍できる女性人財を育成するために、青森県男女共同参画センターの事業において、あおもりウイメンズアカデミーを実施しています。
このほか、市町村に対しては、県が開催している男女共同参画行政担当者会議の場において、女性委員の登用率向上を図るように働きかけを行っています。
引き続き、これらの取り組みを通じて、審議会等における女性委員の登用促進に取り組んでいきます。
次に、県議会及び市町村議会の女性議員の状況についてであります。
県議会における女性委員の状況については、平成27年4月30日現在で48人中、女性は3人で6.3%となっていますが、本県の市町村議会における女性議員の状況は、総務省の地方公共団体の議会の議員及び長の所属党派別人員調によると、平成26年12月31日現在の調査でありますが、市部では255人中、女性は27人で10.6%、町村部では366人中、女性は11人で3.0%となっています。
最後に、県における女性管理職の登用状況についてであります。
こちらについては、私どもで所管課から確認した数字ということでお答えします。
平成26年4月1日現在での女性管理職の登用状況でありますが、人事課及び病院局によると、管理職総数515人のうち、女性は26人で5.0%、教育庁によると、121人中、女性は19人で15.7%、警察本部によると、87人中、女性はゼロとなっています。


◯安藤委員

青森県として、審議会などの登用率や、議員についてはなかなか目標を上げるのは難しいかと思いますが、そのほか、県における女性管理職の登用率を引き上げていきたいと考えているとは思うのですが、目標値は掲げているのでしょうか。

◯三浦青少年・男女共同参画課長

県の審議会等における女性委員の比率については、第3次あおもり男女共同参画プラン21の目標とする指標の一つとして掲げており、その中では、平成28年度までに40%という目標を掲げています。これに向けて取り組んでいて、徐々に率が上がってきていると考えています。


◯安藤委員

今の40%というのは女性管理職の登用などについては違うのですか。そちらも目標値がありましたらお願いします。

◯三浦青少年・男女共同参画課長

県職員の女性の登用については、私どもの課が直接所管しているわけではないので、その辺はお答えすることはできませんが、ただ、あおもり男女共同参画プラン21を所管する担当課の立場でお答えできる部分をお答えします。
先ほどお話ししたように、このプランでは、政策方針決定過程への女性の参画拡大ということを掲げています。この中で職場も含め、あらゆる分野で女性の参画が実現するように、女性のエンパワーメントを支援するとしています。また、県としては女性の活躍推進に取り組んでいますので、管理職に登用される女性の増加というもの全体として重要なことであると考えています。ただ、目標については私どもとしてお答えできるものではありません。

◯安藤委員

先ほどの審議会のところで目標40%ということに対して、県は34.8%ということですから、大分近づいてはきているのだと思いますが、ぜひとも市町村も含めて、その目標値までは引き上がるように、男女共同参画の分野からも、積極的に声を上げていただきたいと思っています。
 青森県の女性たちがそれぞれの分野で生き生きと活躍できる場が大いに広がるように、県としても力を注いでいただきたいということを要望して終わります。

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