2015年6月26日 平成27年環境厚生委員会

「地域医療構想の策定について」

◯安藤委員

1問目は、地域医療構想の策定についてです。
報道によれば、政府の医療費適正化を議論する専門調査会が2025年時点での望ましい病院病床数を発表しました。それによると、最も低い推計でも病床が過剰になるとして41道府県に削減を求める内容で、削減幅が2割以上となっているのが27県、うち3割以上が9県でありました。全国では134万7,000床から1割程度の15万床を減らすとして、本県は4,700床減の約1万1,800床を望ましい病床数としています。正直、この報道を見て驚きました。この一方で、県がこれから策定するとしている地域医療構想もあり、そこにこの報告内容がどのように盛り込まれていくのか、大変関心を持ちました。この先、地域医療はどうなっていくのか、また、同時に不安も覚えます。
そこで、政府の医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会が必要病床数の推計値を示したが、地域医療構想で示す必要病床数とどのような関係があるのか伺います。

◯楠美医療薬務課長

県では、今年度、2025年の医療需要、目指すべき医療提供体制及びそれを実現するための施策などを定める地域医療構想を策定することとしております。
また、厚生労働省では平成27年3月に、構想の策定手順や将来の必要病床数の推計方法など、全国的に標準と考えられる手続などをまとめた地域医療構想策定ガイドラインを策定しています。
先般、政府の医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会が将来の需要推計に基づく2025年の必要病床数の推計を盛り込んだ報告書をまとめ、公表したところですが、この報告書によると、本県の2025年における必要病床数については、2013年と比較し、4,700床減の約1万1,800床と推計されております。これは、専門調査会がこのガイドラインで示した計算方法により一定の仮定を置いて機械的に全国の人口推計などを用いて計算したものであり、参考値としての位置づけであるとのことです。
本県では、二次保健医療圏ごとのヒアリングなど、地域の意見を十分に聴取しながら、患者の流出入や療養病床の入院受療率の状況など、地域の実情も踏まえ、医師や薬剤師、医療を受ける立場にある者、学識経験者で構成しております青森県医療審議会医療計画部会における協議を行い、地域医療構想を策定することとしております。したがいまして、この推計値が直ちに本県の地域医療構想で定める2025年の必要病床数となるものではありません。


◯安藤委員

報じられた数値がそのまま踏襲されるわけではないということなので、若干は安心しました。しかし、新聞にも幾つかの声が載っておりました。例えば弘前市立病院の東野博院長は、「救急患者で病床がいっぱいになることもあり、その状況で病床を減らしますと言われても、正直、戸惑う。」とか、全日本病院協会青森県支部の村上秀一支部長は、「医療費削減の方向性はわかるが、経済状況など地域の実情を考え、県民に悪い影響を与えないようにしてもらいたい。消費増税などによって、民間、公立とも病院運営が厳しくなっている。」とのことです。こういう現場の声もあるわけで、しっかりと現場の方々の声を生かした協議に基づいた構想にするべきだと思います。
この点について、もう一度、どのようなお考えか伺いたいと思います。

◯楠美医療薬務課長

先ほど申し上げましたが、この地域医療構想の策定につきましては、二次保健医療圏ごとにヒアリングを重ねて、十分、地域の意見を吸い上げる、そしてきちんと本県の地域の実情も踏まえる、その上で協議、検討する場として、医師、薬剤師、医療を受ける立場にある者、学識経験者で構成しております医療計画部会において丁寧な協議を重ねて、青森県の地域医療構想を策定していきたいと考えております。


◯安藤委員

安易に現在ある病床を減らした場合、県民が安心して医療を受けられなくなるという懸念があるわけですが、県では地域医療構想をどのように進めていくのか、重複しないところで答弁がありましたら伺いたいと思います。

◯楠美医療薬務課長

地域医療構想は、単に病床を削減することを目的とするのではなく、将来の人口構造や疾病の状況の変化の見通しに合わせ、急性期から回復期、慢性期、在宅医療及び介護に至るまで一連のサービスが切れ目なく、また、過不足なく提供される体制を確保することを目指して策定するものと認識しております。
地域医療構想の推進に当たりましても、地域の実情に応じて医療関係者等からなる地域医療構想調整会議の場での協議を通じて、将来の医療需要の変化を共有し、それに適合した医療提供体制を構築するための、あくまでも自主的な取り組みにより進めていくことが基本であると考えております。
また、地域医療構想は2025年、つまり、平成37年までの工程表の作成であるとか、あるいは毎年の進捗状況の検証などにより計画的に進めていくものであり、個々の医療機関の医療提供の方針を踏まえつつ、丁寧に調整を行っていき、それぞれの需要に応じた適切な医療提供体制、あるいは病床数というものになっていくと考えております。


「原子力災害に係る医療機関及び社会福祉施設等の避難計画の作成について」

◯安藤委員

病床数というのは、やはり医師がどれだけ配置されているかということにもかかわる問題であり、青森県は医師不足という状況の中で、ベッドがあいていても、使えないというところもあると聞いています。ぜひ医師の補充ということも含めて、医療体制がしっかりと構築され、県民に安心を与えられる構想の策定をお願いしたいと思います。

次の質問に移ります。
原子力災害に係る医療機関及び社会福祉施設等の避難計画の作成について伺います。
先月の委員会で、環境生活部所管の質問で、東通原発の事故を想定した避難訓練について伺いました。その中で、原子力安全対策課長は医療施設や福祉施設については施設ごとに避難計画をつくることになっており、もとの避難計画については健康福祉部が所管しているということでした。原子力防災全体、住民も含めた全体、要介護者などの方々も含めた全体の避難ということにつきましては、私ども原子力安全対策課が所管していると思っていますので、健康福祉部の方と調整しながら進めていきたいという答弁でした。ですから、社会福祉施設の利用者の方や医療機関にかかわる職員や患者さんたちの避難については、環境生活部と連携した対応が必要だと理解しております。
そこで、県では原子力災害に係る医療機関及び社会福祉施設等における避難計画作成について、今後どのように支援していくのか伺います。

◯菊地健康福祉政策課長

平成23年3月に発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故を踏まえまして、国では原子力災害対策指針等を改定し、本県でもその改定内容に基づき、青森県の地域防災計画(原子力編)の修正を行い、医療機関及び社会福祉施設等の管理者の役割として、県や所在市町村等と連携して避難計画を作成することを規定いたしました。
しかし、医療機関、または社会福祉施設等の施設の管理者が単独で避難計画を作成することはなかなか難しいということで、県として避難計画の作成を支援するため、青森県原子力災害に係る医療機関及び社会福祉施設等の避難計画作成ガイドラインを策定し、本年6月10日から12日にかけて、東北電力株式会社東通原子力発電所からおおむね30キロ圏内、──市町村で言いますと、東通村、むつ市、横浜町、六ケ所村ということになりますが──この30キロ圏内に所在している避難計画作成対象施設に対する説明会を開催したところです。
この中で、避難計画作成対象施設に対し、まずは原子力災害時における施設での体制づくりをしっかり取り組んでいただきたいということで、施設内の組織体制、それから災害時の初動対応、備蓄品、持ち出し品リストの作成といった点について、自施設のみで検討、作成できる部分を8月末を目途に取りまとめてほしいという依頼をしたところでございます。
なお、各施設が作成する避難計画には、最終的には避難手段や避難経路等に関することも記載していくという必要がありますが、今後、施設も含めた市町村全体の避難手段や避難経路等について、先ほど委員からお話がありました原子力安全対策課が所管しております県全体の原子力災害避難対策検討会において検討を進めていくこととしており、医療機関及び社会福祉施設等の避難計画には、その検討結果に基づく内容を反映していくことになります。


◯安藤委員

避難手段や避難経路については今後の課題ということで、これから検討するということですが、そうしますと、今、8月末を目途として作成を依頼した計画の主な内容はどういうことになるのでしょうか。

◯菊地健康福祉政策課長

まず、先ほども申し上げた部分でございますが、各施設がみずからの施設で取り組みが可能である災害が起きた場合に、どういった体制を組むのかという避難体制をしっかり構築すること、それから災害時の初動対応でどういった対応が必要なのかというところの整理、備蓄品、持ち出し品を事前にリスト化していくといったようなことについては、施設として対応できることになりますので、ここをしっかり計画の中身として作成してほしいということでお願いをいたしたところであります。


◯安藤委員

福島第一原発事故では、病院の患者さんで、特に、点滴をつけている患者さんやベッドに寝ていなくてはならない患者さんが、普通のバスで長々と何時間も運ばれました。また、行った先の病院で受入れができなく、また違うところに移動するというたらい回しの状態の中で、助かる命も助からなかったという事例をたくさん聞きました。そういうことを考えると、病院に入院している患者さんとか、福祉施設の入所者の方たちに対しては、今後の検討内容になるのでしょうが、どういう避難手段で運んでいくのかということついてもしっかりと体制を組む必要があると思います。そうした細かいところが一番大事だと思いますが、その辺についても検討が入っているのでしょうか。

◯菊地健康福祉政策課長

病床のある医療機関、それから社会福祉施設の中でも入所者を扱う施設は基本的に避難計画案を作成していただきますが、そこに入所している方々をどのように避難させるかという部分では、やはりバスとか、福祉車両といわれる車椅子対応の車両やベッドに対応した車両といったことになり、どのような避難が可能なのかということは、避難計画全体の中で議論することが必要となります。市町村との連携や広域避難に関しては、原子力安全対策課の全体的な避難計画の中でしっかり議論していかなくてはならないと思っており、原子力安全対策課、市町村、関係機関と、さまざまな議論を始めております。そういった中で、どのような対策が必要であるか、また、それを踏まえてどのような避難を行うことが入院患者や入所者に必要なのかということをしっかり詰めていきたいと考えています。


「障害者に対する虐待について」

◯安藤委員

これからの協議ということになると思いますので、ぜひ福島第一原発事故の教訓を踏まえて、スムーズに避難誘導できるように策定していただきたいと思います。

次の質問ですが、障害者に対する虐待についてです。6月10日に全国放送で報じられましたが、山口県下関市での障害者福祉施設利用者への暴行事件が起き、暴行した職員が逮捕されるという衝撃的な事件でした。県内でも6月11日付の新聞で八戸市の事業所で職員が女児の胸を触るという見出しで、男性職員が性的虐待を行ったのではないかと報じられました。またこういうことが起きているのかと、本当に腹が立つ思いです。こういう事件をとにかくなくすということを前提に、県は総力を挙げていただきたいという思いで質問させていただきます。
県内の放課後等デイサービス事業所において、性的虐待事案があったという報道がなされましたが、その事案の内容及び再発防止策について伺います。

◯小山内障害福祉課長

当該事案は、平成26年8月に、放課後等デイサービス事業所を利用する女子児童の家族から事業所に対し、事業所職員による女子児童への虐待があるとの訴えがあったことで、事業所を設置運営する社会福祉法人において事実確認をした結果、生活指導員の男性職員が女子児童の体を触るなどの性的虐待があったということが認められ、法人からサービスの利用を決定している八戸市への通報があったものです。
その後、県及び八戸市において指導を実施して、平成27年2月には法人から八戸市に対し、法人内に虐待防止委員会を設置することや、事業所においては複数の支援員で利用者に対応することなどを内容とする改善策が提出されています。
県としましては、今後、同様の事案が再び発生することのないよう、この改善策が適切に実施されているかどうか実地指導の際に確認し、虐待の発生防止に努めてまいります。


◯安藤委員

これまでも時々、こういう事件が発生してきたと理解していますが、障害者虐待防止法が施行された平成24年度以降の県内における障害者虐待の状況について伺います。

◯小山内障害福祉課長

毎年、県では前年度に発生した障害者虐待に関する国の調査結果の公表にあわせて本県の状況を公表しております。
平成24年度は、障害者虐待防止法施行後の半年間のみとなりますが、親などの養護者による虐待が6件、福祉施設の従事者による虐待はゼロ件、平成25年度は、親などの養護者による虐待が6件、福祉施設の従事者による虐待が3件となっております。平成26年度については、現在、調査・集計中です。
虐待があった場合の対応につきましては、障害者虐待防止法により、養護者による虐待につきましては市町村が対応することになっています。市町村では養護者と障害者を分離するよう支援したり、養護者を指導したりして再発防止を図っています。また、福祉施設従事者による虐待では、事業者に対して市町村が指導を行ったり、県が虐待事案の公表を促すとともに、必要に応じて行政処分を行うこととしています。


◯安藤委員

今、まとめていただいた件数の中で、行政処分という形で対応した事例はあるのでしょうか。

◯小山内障害福祉課長

県においては、行政処分の例はありません。


◯安藤委員

障害者虐待防止に向けた県の取り組みについて伺います。

◯小山内障害福祉課長

障害者虐待を防止するためには、福祉関係者だけでなく、県民に対する啓発と虐待通報があった場合の対応の強化、福祉施設における指導の徹底を行う必要があります。
まず、啓発につきましては、障害者虐待が人権侵害であるということを広く周知するとともに、障害に対する理解を深めることが大切です。このため、県では障害者虐待防止法の意義や虐待となり得る具体例、そして身近な市町村の通報窓口を紹介するパンフレットを作成し、関係機関に配布するなどして周知を図っております。また、昨年度、障害の種別ごとに障害の特徴、障害者の困っていることなどをわかりやすくまとめた、障害を知るためのガイドブックを作成し、関係機関に配付するとともに、青森県のホームページにも掲載しております。

次に、障害者虐待の通報があった場合の対応につきましては、事実確認等を行う市町村の対応力を向上させるため、県では平成24年度に障害者権利擁護センターを設置し、市町村からの相談に対する助言や必要な情報提供を随時行っています。また、先月、市町村職員を一堂に会した会議におきまして、障害者虐待防止の対応上、特に留意すべき点を説明したほか、毎年、市町村職員の専門性向上を図るための研修を開催しているところです。
そして、福祉施設への指導につきましては、県が所管する全ての障害者支援施設や障害福祉サービス事業所の担当者を一堂に集めて毎年度実施している集団指導や、定期的に事業者等を訪問する実施指導において、利用者への虐待防止が徹底されるよう指導しているほか、設置者及び従業者向けに虐待防止、権利擁護を目的とした研修を開催しているところです。
今後とも本県の障害者虐待防止のために、県民に対する啓発、市町村職員の専門性向上及び福祉施設に対する指導の徹底を行ってまいりたいと考えております。


「ひきこもり対策について」

◯安藤委員

養護者というのは親であったり、親族の方たちも含まれているかと思います。そしてまた、施設の従事者ということで、障害者の人権を一番守らなければならない方たちによって、このようなことが起きているのが実態であり、今、お話しされたような取り組みを県がしっかりと行って、その取り組みが実を結ぶように、この青森県から障害者虐待が撲滅されるように、ぜひ取り組みを強化していただきたいと思います。

次に、ひきこもり対策についてです。一般質問の中でも川村議員から質問がありましたので、重複しない部分で伺いたいと思います。
現在、ひきこもりは非常に多くなっており、多分、どなたも周りに1人、2人いらっしゃる経験をされているのではないでしょうか。私の家の近くにもそういうケースがありました。転居されたので過去形になりますが、やはり親御さんの苦労を目の当たりにして、一日も早くひきこもりの状況から改善できるようにといつも願っていました。
先日、ひきこもりの方たちの支援を行っている「さくらの会」というグループで議員への働きかけの場をつくっていただきまして、さまざまな話を聞く機会がありました。そういう中で、特にひきこもりの御家族を持っている親の方がお話ししたことは本当に印象に残りました。それは、ひきこもりの年数が10年、20年と経過すると、親も年をとっていって、今回話をした方も70過ぎの方でした。その方が、自分が生きている間はいいのだけれども、自分が亡くなった後、この子はどうなるのだろうという不安の中で、毎日を過ごしているという話でした。このようなことで悩んでいる方たちがいっぱいいるという現実に立って、県はしっかりと対応していただきたいと思っています。
そこで、質問させていただきます。県立精神保健福祉センターで実施しているひきこもりほっと・ステーションの実施状況について伺います。

◯小山内障害福祉課長

ひきこもりほっと・ステーションは、社会的ひきこもりの状態にあり、社会参加が困難な者に対し、家庭以外の居場所や同世代を中心とした対人関係を経験する場を提供することにより社会参加を促進することを目的として精神保健福祉センターで開催しています。
具体的には、隔週水曜日の午後の2時間程度、園芸活動やスポーツ、レクリエーション、参加者同士の話し合いを中心に実施しており、スタッフとしましては臨床心理士、作業療法士が担当しているほか、必要に応じて医師も参加しています。平成26年度は年20回開催し、延べ62人の方が参加しました。
これらの作業を通じて、他者と折り合いをつけながら適切に自己主張するなどの対人関係を中心とした、社会的スキルを身につける効果が期待されているところです。


◯安藤委員

ひきこもりほっと・ステーションという場所に足を運べた方々は、それこそほっとすることであって、こういうところに足を運べるよう促していくことも大変重要であります。今の答弁によりますと、利用者は20回で62人ということでしたが、延べ人数だと思いますので、62人のうち、実人員について伺います。

◯小山内障害福祉課長

平成26年度の実人員でいきますと、6人となっております。


◯安藤委員

県では、ひきこもりの実態がどのくらいかということは、きちんとした調査がされていないと聞き及んでおりますので、推計で結構ですが、どのくらいいらっしゃると考えているのでしょうか。

◯小山内障害福祉課長

ひきこもりの推計ですけれども、ひきこもりとは厚生労働省のガイドラインにより、社会的参加を回避し、6カ月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念と定義されており、平成22年の内閣府の調査におきましても、広義のひきこもりということでは、全国で69万6,000人という人数になっております。ただ、自室からほとんど出ない人から、近所のコンビニエンスストアなどには出かける、趣味の用事のときだけ外出する人までもひきこもりとして捉えており、自立に至っているかどうかに着目した、非常に広く捉えた人数になっております。国においても明確な数字の把握は困難になっているところであり、したがって、定義の捉え方もさまざまあることから、県では人数としての実態ということではなく、県立精神保健福祉センターや保健所におけるひきこもり当事者や家族からの相談に適切に対応するということにより、その課題などの把握につなげていきたいと考えています。


◯安藤委員

精神保健福祉センターへの相談件数などは記録されていないのでしょうか。

◯小山内障害福祉課長

県立精神保健福祉センターへの電話相談の件数は、平成26年度に関しては20件、来所相談に関しては127件、実人数にしますと40人、そのうち、診療件数からいきますと103件、実人数でいきますと13人となっています。


◯安藤委員

今、お話しされた人数はそう多くはないのか、それとも多いと感じたらいいのかわかりませんが、ひきこもりほっと・ステーションに参加できているのは6人ということでしたので、実際に相談されている方とか診療に訪れている方にまず第一歩として、こうしたひきこもりほっと・ステーションに参加できるようにすることも大変重要だと思います。また、近くにこういうものがあればいいのですが、例えば弘前市からひきこもりほっと・ステーションに、「さあ、行きなさい。」と言っても、なかなか行くことができないのが現実だと思います。ですから、ひきこもりの方が参加しやすいようなほっと・ステーションの開設をする必要があるのではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

◯小山内障害福祉課長c

開催場所が青森市の県立精神保健福祉センター1カ所ということもありますが、精神保健福祉センターに弘前市とか五所川原市から参加されている方もおり、さらに精神保健福祉センターでのひきこもりほっと・ステーションの実施について周知が必要であると考えております。精神保健福祉センターでは、ひきこもりにかかわる団体による協議会も設けられておりまして、ひきこもりについての意見交換とか情報交換を行っていますので、このような協議会の中でも同センターで行っている事業について周知をして情報提供して、より多くの方にセンターを利用していただけるように努めていきたいと考えております。


「青年期ひきこもり家族教室の実施状況について」

◯安藤委員

先ほどもお話ししましたが、やはり家族の方の御苦労というのが非常に大きいわけで、その御家族の方たちも参加できる相談体制というのが大変重要だと思っています。ひきこもり地域支援センターというものが52自治体、56カ所で実際に行われていますので、青森県も実現に向けて検討を図っていただきたいと思っています。

もう一つの質問ですが、県立精神保健福祉センターで実施している青年期ひきこもり家族教室の実施状況について伺います。

◯小山内障害福祉課長

青年期ひきこもり家族教室は、社会的ひきこもりの状態にある青年を抱える家族を対象として、参加者同士の体験を語り合うことで、子供との関係性や自身のかかわり方、物事の捉え方などに気づき、ひきこもりに至った背景や家族の問題を認識する過程を促進することを目的として開催しています。
具体的には、月1回程度──年10回行っておりますが、午後の2時間程度にわたり、話し合い、精神科医による講話や座談会、ミニレクチャーなどを実施しており、スタッフとしては臨床心理士、作業療法士が担当しておりますほか、必要に応じて医師も参加しております。平成26年度は延べ104名の参加がありました。
青年期ひきこもり家族教室は、親同士がつらい思いを分かち合い、さまざまな工夫を共有し合うとともに、仲間との語り合いで支え合うというピアカウンセリングの意味が大きく、親が精神的な安定を得られることで子供の状態も改善につながることが期待されております。


◯安藤委員

この家族会の存在というのは、大きな意味があると思います。しかし、こちらのほうも延べ104名ということですので、実人員で何人が参加しているのかお知らせください。

◯小山内障害福祉課長

実家族では、15家族となっております。


「こどもサポートゼミ開催事業について」

◯安藤委員

これも先ほどのひきこもりほっと・ステーションと同じですが、やはり家族の方が参加しやすい場所でも開設していただきたいと思います。家族会は八戸市と青森市にあると聞いておりますので、家族会としてこのような教室に参加できることや、家族会がないところにも青年期ひきこもり家族教室を開設していただくよう要望して、この質問は終わります。

次に、こどもサポートゼミ開催事業についてです。
子供の貧困連鎖を断ち切る計画を今年度中に策定するとのことであり、こどもサポートゼミは、その実践として注目すべきものであると考えています。この事業の内容と今後のスケジュールについてお伺いします。

◯久保こどもみらい課長

こどもサポートゼミ開催事業は、貧困の世代間連鎖の防止に向け、生活保護世帯を含む生活困窮世帯やひとり親世帯における児童の学習機会の確保及び学習意欲の喚起等を図り、高校、大学進学率の向上を目指す取り組みとして学習講習会を開催するもので、対象児童は生活保護世帯を含む生活困窮世帯やひとり親世帯の小学4年生から中学3年生までとしております。
開催地域は、中南地域の5町村、三八地域の7町村、五所川原市とつがる市の地域、十和田市と三沢市の地域を予定しており、平成27年7月から平成28年1月までを開催期間としております。学習面の指導は、教科指導を行う学習指導員に加え、学生ボランティアによる支援を予定し、加えて対象世帯に置かれている現状を踏まえ、児童の送迎や軽食の提供など、学業に集中できるような態勢を整え、児童とその世帯の自立を支援していくこととしています。
なお、当事業は市町村の福祉担当課、教育委員会、各地域県民局など、開催地域の関係機関と十分な連携のもとに進めていく必要があることから、関係行政機関から成る学習支援連絡会議を開催し、情報共有を図っていくこととしております。


◯安藤委員

今回対象にした区域というのは限定されるわけですが、その地域を選択した根拠というのは何でしょうか。

◯久保こどもみらい課長

開催地域の選定の基準ということでございますが、対象世帯である生活保護世帯を含む生活困窮世帯及びひとり親世帯の児童数を既存の統計データから推計し、対象者数が多い地域であることや、県全体から見た地域バランスを考慮して選定いたしました。
なお、県内市町村におきましては、弘前市や八戸市など学習支援事業を既に実施しているところもあることから、これらの自治体を当自治体の実施対象から除くなど、特定の地域に集中することがないよう調整をしたものであります。


◯安藤委員

先ほどの話だと、この事業は2年の事業だということですが、成果が出るには、やはりもっと長いスパンでなければならないのではないでしょうか。通った子供たちが「これはいいな」と思っても、2年で終わってしまうと成果は出ないのではないでしょうか。途中から通う子もいるでしょうし、送迎や軽食の準備もするということですので、こうした体制で学習支援をしていただけるということは、本当にやる気が出たり、あるいは成績がよくなったりする子がきっと出てくると期待したいのです。そうしますと、やはり2年の事業というのでは短か過ぎると思うのですが、平成28年度において事業内容に何らかの変更を考えているのか伺いたいと思います。

◯久保こどもみらい課長

こどもサポートゼミ開催事業は今年度から2カ年の県重点枠事業に位置づけて実施することとしております。
平成28年度の事業については、今年度の実施状況を踏まえ、実施上の課題があれば、その改善を図る取り組みを検討するなど、必要に応じて変更することはあり得ると考えております。


◯安藤委員

変更があり得るということは、継続させることもあり得ると理解してよろしいですか。

◯久保こどもみらい課長

平成29年度以降ということだと思いますが、現時点で平成29年度以降については確定的なことは申し上げられませんが、貧困家庭の子供に対する学習支援の必要性は高いと認識しておりますので、市町村や関係団体の意見を聞きながら検討していきたいと思っております。


「福祉職の配置について」

◯安藤委員

弘前市や八戸市では、市としてこのような事業もされているということですので、ぜひ各市町村も独自の事業が進むように、そして県との連携を強めて、県全体の対象となる子供たちが、このような支援が行われるようにぜひ配慮していただきたいと思います。

最後の質問ですが、福祉職の配置についてです。
各福祉事務所、それから児童相談所とか、本当に今、福祉を必要とする方々が増加しているのが実態です。そうした中で、福祉の専門職の方たちに適切な対応をされるということが、福祉の向上になくてはならないことだと思っています。
そこで伺いたいと思います。今年度の福祉職配置状況と福祉職導入の効果について、どのように考えているのか伺います。

◯菊地健康福祉政策課長

福祉職につきましては、平成27年4月付で10名が採用されております。配置につきましては、県の福祉事務所に6名、児童相談所に3名、あすなろ療育福祉センターに1名が配置されております。
福祉職の導入により、一定の専門知識及び業務への高い意欲を持った人材を安定的に確保できるということに加えまして、組織としての専門性の蓄積が図られ、組織力の向上につながるものと考えております。


◯安藤委員

ことしの4月から10名の方が配置されたということですが、全てに行き渡っているというのではなくて、まだ一部に限られている配置状況ですので、どう広げていくかということも今後の課題だと思うのですが、来年度以降について、考え方を伺えればと思います。

◯菊地健康福祉政策課長

実際に職員の採用ということにつきましては人事課ないし人事委員会の所管ということになり、明確に部として来年度以降、専門職を何名いつまでということは申し上げられないわけですが、来年度の募集ということにつきましては人事委員会で11名募集がなされていると伺っておりますので、来年度も引き続き、福祉の一定の専門知識を持った方、そして福祉分野での仕事をしていくことに対するモチベーションを持った職員の確保ができるものと考えております。


◯安藤委員

最終的な決定権は人事課にあると思いますが、今のお話で、平成28年度について11名を募集されているということですので、全体に少しずつ行き渡っていくのかなと思います。ぜひ福祉の専門職の方たちが配置された部署でどういう効果が生み出されたかをしっかり検証しながら、充実させていただきたいと思います。

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