2010.5.21: 平成22年度建設委員会 抜粋 本文(質疑4)
 次の質問に移ります。米軍三沢基地所属F16戦闘機の青森空港への緊急着陸について伺います。今回の緊急着陸の経緯と県土整備部の対応について伺います。
◯木浪港湾空港課長
 お答えします。
 今回の機材故障による緊急着陸については、去る4月26日午後4時ごろ、米軍三沢基地所属のF16戦闘機2機がエンジントラブルを原因として着陸したもので、このうち1機についてはエンジントラブルを起こした戦闘機の支援機であり、4月28日に同基地に帰投しております。
 エンジントラブルを起こした戦闘機については、修理に時間を要したため、緊急着陸から17日後の5月12日に青森空港から離陸しております。
 この間、空港管理者の県としては、民間航空機の運航に影響を及ぼさないよう、戦闘機を駐機場に移動させ、その後、早期の帰投を強く要請しております。
 以上です。
◯安藤委員
 ちょっと具体的なことを伺いたいんですが、着陸要請が何時何分にあって、そして実際に着陸したのは何時何分であったのか、伺います。
◯木浪港湾空港課長
 着陸要請は、国土交通省東京航空局青森出張所航空管制官のほうから、青森空港管理事務所へ着陸要請がありました。15時55分ごろです。1機目の着陸が15時57分、それから2機目の、1機目がエンジントラブルの機でして、2機目が16時02分でございます。
◯安藤委員
 着陸の要請が15時55分で、そして着陸したのが15時57分ということは、2分しかないわけですよね。要請があった際に、オッケーですというふうにだれが最終判断をして、その際に知事も、この問題では了解する際に知事の判断も考慮されるんでしょうか。
◯木浪港湾空港課長
 米軍機が空港を使用する場合、原則として緊急時及び人道上必要である場合に限るというふうになっております。今回は緊急時でありまして、そういう時間の、承認とかそういう時間はなかったというふうに理解しております。
◯安藤委員
 そうしますと、承認ということはなく、要請があって、そして2分後に着陸したという経緯でよろしいんでしょうか。
◯木浪港湾空港課長
 県の対応方針としまして、緊急時など協議の時間的に余裕がないと判断した場合は、協議を省略できるというふうになっております。
 以上でございます。
◯安藤委員
 そういうふうな、マニュアル上、そういうことになっているということは今、初めてわかりましたが、特に民間空港にF16など米軍機が、緊急であれ、着陸するということで、一番心配なのは民間機との衝突をどのように防ぐかということだと思うんですが、その点については今回、どのような対応がされたのか。
◯木浪港湾空港課長
 緊急着陸の判断というのは、例えば近くに飛行機が飛んでいる、飛んでないの判断は、管制官の判断にあるかと思います。
 以上です。
◯安藤委員
 管制官が判断して、そして安全なところに移動させるということについても、管制官が行ったんでしょうか。
◯木浪港湾空港課長
 管制官の判断で着陸させて、県として、駐機場に移動してほしいということで、県のほうから駐機場への移動要請をしました。
 以上です。
◯安藤委員
 今回、故障して、そして今まで以上に長い期間、修理の時間がかかったということですが、このようなF16が日常的に青森の上空で訓練をしているということは、大変そら恐ろしいなというふうに感じます。
 それで、故障原因についての説明や謝罪を求める必要があると思いますが、この点についてはお答えいただけるようであれば、お願いしたいと思います。
◯木浪港湾空港課長
 今回の緊急着陸に関しましては、担当部局──総務部防災消防課ですけれども──から4月27日に米軍三沢基地司令官に対し県知事名で、緊急着陸の経緯について説明すること。速やかに原因究明すること。航空機の点検整備と再発防止に万全の措置を講ずること等について要請したほか、東北防衛局に対しても、同内容で米軍当局に申し入れすることを要請しております。
 以上です。
◯安藤委員
 もう一点、伺います。今回の緊急着陸に伴う空港使用料について、どのようになっているのか、伺います。
木浪港湾空港課長
 今回の緊急着陸に伴う空港使用料については、米軍から戦闘機のまず最大離陸重量及び騒音値を記した文書の届け出を受けた上で、青森空港条例に基づく着陸料及び停留料を算定することとしております。その上で諸手続を行い、速やかに防衛省に対し、損失補償として請求することとしております。
 以上です。
◯安藤委員
 防衛省に請求するということですが、米軍に請求せずに防衛省に請求するということの根拠は何でしょうか。
◯木浪港湾空港課長
 防衛省の訓令第124号に被提供飛行場の損失の補償に関する訓令というのがございまして、合衆国の飛行機が被提供飛行場を利用した場合は、損失補償は防衛省でするということになっております。
 以上です。
◯安藤委員
 今お話しされた事柄については、日米地位協定との関連があるということでしょうか。
◯木浪港湾空港課長
 そういうことです。
◯安藤委員
 日米地位協定の不当性というものが、こういうところにもあらわれているというふうに思います。
 県としては米軍と防衛省に要請をしたということですが、こういうことが繰り返されては困るわけで、二度とないように、厳重な抗議も含め、声を上げていただきたいというふうに思います。