2010.12.03: 平成22年度建設委員会 抜粋 本文(質疑7)
 最後の質問ですが、先ほどもやりとりがありました六ヶ所工業用水道事業について触れさせていただきます。エーアイエス株式会社の自己破産申し立てによる六ヶ所工業用水道事業への影響と今後の対応について伺います。
◯中田整備企画課長
 現在、未納となっておりますエーアイエス株式会社の給水料金は平成22年8月から11月末までの4カ月分、約1,140万円となっております。
 六ヶ所工業用水道の給水量日量2,230立方メートルのうち、エーアイエス株式会社が1,980立方メートルを、率でいきますと約89%を占めております。
 エーアイエス株式会社の収入が見込めない場合には、今年度決算見込みで約2,960万円、平成23年度見通しで約4,180万円の純損失が見込まれますことから、事業の経営上、厳しい状況となるものと考えております。
 今後の対応につきましては、商工労働部と協議し、検討していきたいと考えております。
◯安藤委員
 私からも今議会にデバイスの水道料金についての債権放棄についての提案があったわけで、その際に、やはり工業用水道事業が債権放棄になるかどうかはまだその時点ではもちろんわからなかったことですけれども、やはりたった2社しかない、片一方のエーアイエスの状況がもう既に滞納されているという時点であったわけですので、そうした状況については、あわせて報告をするべきだったというふうに思います。
 それで、純損失額が本年度決算見込みで2,960万円、来年度が4,180万円ということで、こうした純損失分を県の一般財源から借り入れるというふうな形でしのいでいるわけですけれども、今後も県からの借り入れというのをさらに増やしていくという形になるというふうに見ていいんでしょうか。
◯中田整備企画課長
 先ほども申し上げましたとおり、今年度末の状況で先ほど2,560万円というお話をいたしました。今年度につきましては1,000万円の長期借り入れを今している状況でございまして、現在の状況が続く、まさにエーアイエスからの料金収入がないといったような状況になりますと、来年度は先ほど申しましたように4,000万円以上の借り入れをしていかないと経営が成り立たないといったような状況にございます。
◯安藤委員
 大変単純な考え方なんですけれども、県からの借り入れがさらにまた4,000万円増える可能性もあるわけなんですが、そうした事態を今後エーアイエスの工場を利用した新しい会社が来るかどうかというのは、まだ未定なわけなんですが、今の状況で工業用水道事業を進めていくということは、収益はあまり見込めないで借金だけはずっと続いていくということになるわけで、今の形が継続されていくと、将来的に工業用水道事業を継続していけば、県からの借り入れがどんどん増えるという事態なわけで、これを最終的に解決する手段というのは県からの借り入れだけはどんどん残っていくわけなんですけれども、それも返していけないという事態になるかと思うんですが、そういう事態の打開策というのはどういうことになるんでしょうか。
◯中田整備企画課長
 私どもとしては、エーアイエスにかわる企業がやはり引き継いでいただくといったようなことで、工業用水道の給水量を確保できる。やはりそこに向けていくしか現時点においてはないものと考えております。
 そういった部分で、商工サイドとしては今早急に新たな企業誘致について、今、いろいろな形で働きかけをしているといったような状況でございますので、そちらの動向を見ないと、なかなか私どもの経営をどうこうするという判断に至らないといったような状況だと認識しております。
◯安藤委員
 新たな給水企業が張りつけばいいわけですが、張りつかない場合は現在、東北デバイスの後を引き継いでいるオーレッド青森の1社のための事業を続けていくということになるわけですが、その1社の給水のために工業用水道事業を継続していくという現実を見れば、やはり県からの借り入れを増やし、そして、その工業用水道事業の借金だけを増やしていくという、そうした事態は免れないということなわけで、やはり、適切な段階で事態を客観的に見て工業用水道事業についての進退を早期に決断しなければならないんじゃないかというふうに考えています。
 工業用水道事業を所管するこちらの皆さんのところだけでは、その決断はもちろんできないとは思いますが、やはり県民に跳ね返る負担ということを最小にくいとめていただきたいということを述べさせていただきまして、終わります。