2011.01.21: 平成22年度建設委員会 抜粋 本文(質疑1)
◯森内委員長
 ただいまから建設委員会を開きます。
 改めまして、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 慣例により会議の記録署名委員を指名いたします。山内委員、安藤委員にお願いをいたします。
 本日の審査案件は特定付託案件であります。
 執行部から報告事項があります。―竹内県土整備部長。
◯竹内県土整備部長
 それでは、委員長のお許しを得まして、昨年12月24日に閣議決定されました、平成23年度政府予算案のうち、県土整備部所管事業の決定状況につきまして、その概要を、お手元に配付しております資料によりまして御説明申し上げます。
 まず、個別に事業費が決定されておりますのは、銘柄事業の津軽ダム建設事業でございます。事業費ベースで159億2,600万円、対前年度比56.5%の増となっており、平成28年度の完成に向けまして、ダム本体工事の促進が着実に図られるものと考えております。
 次に、国土交通省関係の全国枠についてですが、全国枠の表の1段目の欄でございます。総額では国費ベースで4兆2,796億600万円、対前年度比11.9%の減となっております。
 なお、新しい制度といたしまして、国土交通省を初めとする投資的補助金を所管する省庁が平成23年度から投資的補助金の一括交付金化に取り組みまして、新たに創設されます仮称地域自立戦略交付金として内閣府に一括計上されております。
 国土交通省関係では、表の下から3段目の欄の社会資本整備総合交付金の一部が、仮称地域自立戦略交付金に移行されておりまして、全国枠では、社会資本整備総合交付金が下段の1兆7,538億7,000万円、対前年度比20.3%の減となっておりますが、移行分を含めますと、上段括弧書きの2兆1,298億7,000万円で、対前年度比3.2%の減となってございます。仮称地域自立戦略交付金に移行した額は、上段括弧書きと下段との差額で3,760億円となっております。
 この移行した交付金を含めた公共事業関係費の総額では、全国枠の表1段目に戻りますが、上段括弧書き、4兆6,556億600万円となり、対前年度比4.2%の減となっております。
 この仮称地域自立戦略交付金の制度概要ですが、一括交付金化の対象となる事業の範囲で自由に事業を選択できることとされておりまして、地域の自由裁量が拡大された交付金であるとされております。
 今後は、社会資本整備総合交付金及び仮称地域自立戦略交付金の配分が全国一律ではなくて、社会資本整備がおくれております本県の実情を踏まえた配分となりますよう、国などに働きかけてまいりたいと考えておりますので、委員長を初め委員の皆様には、さらなる御支援、御協力をお願い申し上げ、御報告といたします。
◯森内委員長
 ほかに質疑はございませんか。―安藤委員。
◯安藤委員
 それでは最初に、除排雪事業について質問します。
 今、24時間除排雪作業に従事されている方には御苦労さまと言いたいと思います。そして、御家庭の除排雪作業でもいろいろと事故なども起きていますので、そういうことがないことを願っています。
 そこで、県としての今年度の除排雪計画について最初に伺います。
◯三上道路課長
 今年度はこれまでと同様に、11月15日から除排雪体制に入っております。車道除雪につきましては、県管理道路242路線、延長約2,983キロメートルを実施しております。歩道除雪につきましては、歩道用の小型除雪機械を町内会やPTAなどに貸与するスクラム除雪事業もあわせまして、通学路を中心に延長約382キロメートルを実施しております。
 排雪につきましては、堆雪のために道路が狭くなり交通障害が発生する恐れのある地域について実施しております。
 また、冬期交通の確保については、除排雪のほか、流・融雪溝の整備や堆雪幅の確保などの施設整備を効果的に組み合わせて実施しているところです。
◯安藤委員
 除雪作業の目標という資料をいただいたのですけれども、こういう目標に沿って、今、除排雪が進められていると思うんですが、この目標を見ますと、除雪作業目標で、第1種は、異常降雪時、降雪後5日以内に2車線確保、第2種では、異常降雪時、約10日以内に2車線または1車線確保とありますけれども、この異常降雪時ということについてですが、ことしは異常降雪という認識に至っている事例はあったということなんでしょうか。
◯三上道路課長
 今年度、異常降雪時という認識はしておりません。
◯安藤委員
 それと、第3種というところは、状況によっては一時交通不能となってもやむを得ないとしている路線とされているのですが、こういう路線は県内にどの程度あるという認識でしょうか。
◯三上道路課長
 具体的に集計したのが今、手元にございませんが、必要であれば後でお知らせします。
◯森内委員長
 後で。
◯安藤委員
 じゃあ、その資料は後でお願いします。
 状況によっては、一時交通不能とならないような万全な除排雪をしていただきたいと思います。そして、一番最初の答弁でいただいたように、通学路の確保とPTAなどとの協働で歩道の確保をしているということなんですが、さまざまな区域から要望も出されていると思うんですが、こうした歩道、あるいは、通学路の確保ということについて、体制としてはどの程度要望に沿ってやられているという認識でしょうか。
◯三上道路課長
 歩道除雪につきましては、歩道除雪の計画箇所を決めて、そこを中心に、通学路中心ですが、そこを重点的にやっているところなんですが、その計画に載っていない箇所も、要望があれば現地を見て、対応できるものは対応しているということで、計画に沿ったもの、それから、随時地域の方の要望に沿ったものということで対応しております。
◯安藤委員
 ぜひ危ないような状況のところは、指摘があれば即対応していただきたいと思います。それで、歩道があるところは、まだ歩道除雪はされるんですけれども、歩道がなくて車道だけの場合もたくさんあるわけですが、そういうところは排雪されずに、結局、車道も大変狭くなって、両側が斜めになっているようなところを子供たちが歩くという状況もあちこち見られるんですが、こういうところはぜひ排雪を中心に、子供たちの歩く安全を確保していただきたいと思うんですが、排雪についての実施状況は、特に通学路となっているようなところの排雪について、十分目配せがされているかどうか伺いたいと思います。
◯三上道路課長
 排雪につきましては、特に区間を決めているわけではなくて、雪の降りぐあいを見ながら、パトロール、あるいは、地域の方の要望があったときに現場を見て対応しているところですが、現在、県内の我々が管理するところでは、25カ所の排雪を計画しておりまして、既に16カ所終わっているところです。
 おっしゃいましたように、歩行者が斜めになって危険なところ等、パトロールとか地域の方の要望を聞きながら排雪を随時実施しております。
 済みません。今の箇所は弘前管内だけだったので、全県はまだ把握していないです。
◯安藤委員
 ぜひ、私は弘前在住ですので弘前の状況はよく目にできるのですが、全県的に、特に子供たちの通学路の確保という点で、排雪についても徹底していただきたいと思います。また、声があったところは、ぜひ現地を調査して、安全確保をよろしくお願いしたいと思います。
 それから、今冬の除排雪費の状況と今後の見通しについて伺います。
◯三上道路課長
 今冬の除排雪費についてですが、今冬は年末から正月にかけて三八地域で集中的な降雪がありまして、1月6日から本日までは津軽地域で連続的な低温と降雪が続いております。県内の5指定観測点、これは青森、弘前、五所川原、野辺地、むつが5指定観測点ですが、この平均累計降雪量が1月20日現在で234センチメートルとなっておりまして、過去5年間の平均値238センチメートルに近づいているところです。
 今年度の除排雪費につきましては、当初予算で19億380万円計上しておりますが、1月15日現在の執行額は9億9,100万円となっておりまして、当初予算の半分を超える執行額となっております。今後の天候の状況によりましては、除排雪費の追加補正をお願いする事態も考えられると思っております。
◯安藤委員
 今、半分くらいということですが、ぜひ状況によっては補正予算を組んで、予算の面でも万全の体制をとっていただきたいというふうに思います。
 それから、今後の見通しということに関連してちょっと伺いたいんですが、新聞やテレビなどでも報じられているんですけれども、建設業協会のアンケートによって、自社所有の除雪機械を更新する余力がないということで、今後は委託の複数年契約や行政の機械リースなどが必要だという声が上がっているということが報じられていますが、この点について、県としてどのような考え方を持っているでしょうか。
◯三上道路課長
 まず1点目は、業者さんの保有する機械の更新がままならないということにつきましては、できるだけ県が保有する機械を貸与するという方向で今、進めようと思っておりまして、できるだけ機械を県が買えるように、今後、予算要求等に努めたいと思っております。
 それから、もう一点は、除雪費の額が非常に実態と合わないというアンケート結果もございましたので、積算基準を見直しまして、実態に合ったような費用を計上できるようにしたいと思って、今、調査しているところです。
◯安藤委員
 除雪、いくらいい計画があっても、それを除雪する業者がいなければ、絵に描いたもちになるわけで、業者の除雪体制がきちんととれるような、今お話にあったような、契約内容についても考えていくということは重要なことだと思います。ぜひ業者の方たちが除排雪をやって赤字になるということはやっぱりあってはまずいと思いますので、ぜひ重要な案件として検討を進めていただきたいと思います。