2011.5.20: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑4)
 次の質問に移ります。青森県障害福祉サービス実施計画における児童デイサービスの見込みと現状について伺います。
◯工藤障害福祉課長
 お答えします。
 青森県障害福祉サービス実施計画は、障害者及び障害児が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、本県における障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の計画的な確保を図ることを目的に、3年ごとに策定しているものでございます。
 児童デイサービスにつきましては、障害者自立支援法第5条第7項に基づき、障害児に日常生活における基本的な動作の指導及び集団生活への適応訓練を行うものでございます。
 この計画の進捗状況につきましては、各市町村が見込みました平成23年度末までの必要量の合計は、1カ月当たり275人、それに対しまして、平成23年4月1日現在の定員は、38事業所で405人でありまして、計画に対する充足率は147.2%となってございます。
 以上です。
◯安藤委員
 児童デイサービスの利用の仕方は、養護学校が終わった後、バスで迎えに来ていただいたり、お母さんが連れていったりして、事業所やNPOなどがやっているところで、午後を過ごすという利用の仕方が多いかと思うのですが、私に相談に来た方は、肢体不自由と自閉症との重複障害を持っておられるお子さんなんですけれども、なかなか児童デイサービスを提供してくれるところがないという実態があると聞きました。
 それで、障害を持っている子供さんをお持ちのお母さんたちも、経済的な負担も重くて、仕事をしなければならないこともあって、ほかの比較的受け入れられやすい障害児のお子さんたちとは隔たりがあるというような実情を聞いています。
 先ほどのお話では充足率147.2%ということですが、そうした肢体不自由と知的障害や自閉症との重複障害児などの皆さんの利用ができるように改善を図っていただきたいと思うんですが、この辺についてのサービスの提供量は充足できているのかどうかという現状把握については、いかがでしょうか。
◯工藤障害福祉課長
 お答えします。
 県全体としましては、ただいま申し上げましたとおり、おおむねサービス量は充足していると考えられますが、委員からもお話のありましたように、重度の障害児に対応した福祉サービスを利用できないという声も、一部からいただいております。それで、昨年9月7日に開催しました障害保健福祉関係連絡会議におきまして、市町村及び事業者に対し、制度を説明するとともに、サービスの提供について働きかけたところでございます。今後も利用者のニーズに応じたサービスの確保につきまして必要に応じて、市町村及び事業者等に働きかけていきたいと思います。
 以上です。
◯安藤委員
 受ける側とすれば、人もたくさん、手のかかる子供というのは、受け入れる環境が整っていないと、なかなか難しい面があるかと思うのですが、障害者自立支援法に基づいて、1人の子供を預かってサービスをした場合の給付金というんですか、そういうものが、比較的軽い子と、それから手のかかる重い子と、給付金というのにはしっかりと区別があるのかどうか。あるいは、1人の子供に対しての給付金というのは全く同列なのか、その辺についてはいかがなんでしょうか。
◯工藤障害福祉課長
 障害の程度によるサービスの区分についてでございますが、常時見守りが必要な障害児の支援、あるいは障害児の保護者に対する支援の方法などを行う指導員などを基準以上で配置している場合に算定される指導員加配加算、常勤で配置されている従業者のうち、介護福祉士などの国家資格を有する職員が一定割合以上を占める場合に算定される福祉専門職員配置等加算などにより、事業者に支払われる給付金が手厚くなることが考えられています。
 以上です。
◯安藤委員
 手厚く援助があるようですので、ぜひ事業者、そういうことを受け入れる側に対して、先ほどは指導をしたというお話でしたので、その辺も含めて十分な体制が図られるよう、その辺の条件についても、きちんとお伝えしていただきたいと思います。
 できましたら、こういうケース、そんなにたくさんあるわけではないと思うので、現状をぜひとも調査していただきたいと思います。
 それから、相談されてきた方たちの間では、自治体あるいは県に相談したところ、御自分たちでそういうNPOを立ち上げたりすることも勧められたということで、そういう準備もされているということなんですが、ぜひそういう親御さんたちの積極的な姿勢に対しては、具体的な援助を行っていただきたいと思います。その点についてはいかがでしょうか。
◯工藤障害福祉課長
 ただいま委員から御要望ありましたことも踏まえまして、児童デイサービスにつきまして、今後とも対策の充実に努めてまいりたいと思います。
 以上です。
◯安藤委員
 障害を持っている子供さんを持つ御家庭の御苦労は大変大きなもので、特に障害が重い子供さんを持つ親御さんの負担というのは、さらに大きいものがあります。ぜひとも、そういう方たちにも温かい手が差し伸べられるように、十分くみしていただきたいと思います。よろしくお願いします。