2011.5.20: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑8)
 次の質問に移ります。青少年・男女共同参画課に対してですが、青森県男女共同参画基本計画について伺います。
 今回の選挙で、女性議員が3人になり、そういう意味では、女性議員としては少しは心強い状況になったと思います。しかし、新聞にも報じられたりしておりますが、やはり青森県はまだまだ、全国から見ても、そういう意味では女性の参画率は低い中で、ぜひ県としてのこの分野での積極的な政策の推進を心から希望しております。
 そこで、質問ですけれども、新あおもり男女共同参画プラン21は、平成23年度で計画期間が終了するわけですが、この5年間をどのように評価しているのか。また、今後の課題は何か、伺いたいと思います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 男女共同参画に係る青森県の第2次基本計画として、平成19年度から今年度までの5カ年を計画期間として策定された新あおもり男女共同参画プラン21では、5つの基本目標に対応する10の指標を設定し、その進行状況を管理しています。目標値に対して、各指標の現状値は向上しており、男女共同参画社会の実現へ向けて、着実に前進しているものと考えております。
 しかし、依然として、県民の意識調査においては、男は仕事、女は家庭といった固定的性別役割分担意識などが根強く存在し、社会全体における男女の不平等感を感じている人の割合は、約4分の3を占めています。
 核家族化・少子高齢化の進展による地域社会の変化や経済状況の悪化などによる生活上の困難に直面する人が増加しているという課題にも対応する必要があります。男女がともに暮らしやすい社会の実現に向けて、男女共同参画の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。
◯安藤委員
 今、どのように評価されているかというその評価については、私も同感です。4分の3の方が、まだまだ不平等感を感じているのも、それは正しい数字だろうと思います。
 また、今、学校の子供たちの状況を見ても、母子家庭が非常に多くなっている中で、母子家庭での子育てがいかに困難な中にあるかということや、それから御夫婦であっても、生活が非常に困難で、最低限の暮らしを維持するのもやっとだというような方たちが、非常にふえている中で、こういう現状を底上げしていくことも踏まえて、男女共同参画事業は推し進めていかなければいけないと思っております。
 それで、2つ目の質問ですが、現行の基本計画を進めるに当たって、これまで市町村とどのように連携してきたのか、伺いたいと思います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 市町村は、住民にとって最も身近な存在であります。男女共同参画社会の実現のためには、市町村の果たすべき役割が大変重要であります。県では、市町村担当課長会議や担当者研修会を開催するなど、男女共同参画や県の事業への理解促進を図ってまいりました。
 また、市町村の基本計画もあるわけですが、この基本計画をまだ策定していない市町村を訪問し、首長に基本計画の策定と男女共同参画関連事業の充実を要請してまいりました。さらに、その中にあって、策定を予定している市町村に対しましては、助言、支援を行うアドバイザーや、職員向けの研修会の講師を派遣するなどといった支援を行っております。
 なお、今年度、県が実施する各種事業におきましても、開催地となる市町と連携を深めることで、その地域のニーズにあわせた、より効果的な事業の実施を図ることとしております。
◯安藤委員
 青森県の男女共同参画基本計画の実施に際して、県内隅々のところでそれが実行されるためには、市町村の実施計画が重要と思います。今、お話にも出てきました市町村の男女共同参画基本計画の策定状況は、まだまだ不十分だと伺っています。まだ18市町村でしか策定されておらず、私が住んでいる弘前市も、合併後、基本計画がつくられていない状況だと聞いておりますし、とても残念に思っています。ぜひ県が働きかけながら、全市町村でこの基本計画が策定されるように強化していただきたいと思います。
 平成24年度からの青森県男女共同参画基本計画についてですが、策定までのスケジュールについて伺いたいと思います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 まず、ちょっと国の動きを押さえておきますが、平成22年12月に国の第3次男女共同参画基本計画が策定されまして、これでは、過去10年間の反省を踏まえ、例えば女性の活躍による社会経済の活性化とか、男女共同参画の理解に向けた男性に対する積極的な働きかけであるとか、あるいはまた、さまざまな困難な状況に置かれている人々への対応などについて国の計画では、改めて強調する視点といったものが盛り込まれております。
 県では、それらの視点を勘案し、来年度、平成24年度から5年間の計画期間で、第3次青森県男女共同参画基本計画を策定することとしております。
 この策定に当たっては、青森県男女共同参画審議会に諮問し、御審議をいただきまして、審議会からの御意見を踏まえた上で、第3次の基本計画案を作成し、パブリックコメントを実施いたします。その後、その内容を勘案しまして、審議会から最終的な御答申をいただきまして、今年度末までに、知事を本部長とします青森県男女共同参画推進本部において、仮称でございますが、第3次あおもり男女共同参画プラン21を策定する予定となっております。
◯安藤委員
 今、策定スケジュールも伺いましたが、策定するに当たって、ぜひ県民の皆さんに意識を持っていただいて、それでさまざまな角度から御意見をいただいて、よりよい計画をつくっていただきたいと思います。
 それとあわせて、やはり模範となるべく、県の男女共同参画事業が進んでいくように、審議会の女性の登用や、それから課長級以上の女性の幹部職員の登用なども含めて、ぜひ県には積極的な対応をしていただきたいと思いますので、それを要望して、終わりたいと思います。