20117.21: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑8)
◯安藤委員
 子供たちの小学校の授業に4年生から、電気、あるいは環境、ごみ、この3種類の勉強をそれぞれの学校が選択して授業を行われていると聞いています。
 それで、青森県の電気という、とても立派な副読本が出ていまして、それに付随して、クリアファイルも2つあり、それから、エネルギーカレンダーも立派なものが出されています。もちろん、電気について勉強することを否定するわけではありませんので、環境問題やごみ問題についても、子供たちにしっかりと勉強してもらうことは、とても重要だと思っています。それで、こちらの委員会所管で環境副読本及びごみ問題に係る意識啓発冊子があると聞きましたので、これについて伺いたいと思います。
 これが環境にかかわる副読本で、これがごみにかかわる意識啓発冊子ということが初めてわかりました。それぞれ専門家の方たちの吟味のもとに、子供たちに提供されていることがわかりました。それで、この点について幾つか伺いたいのですが、副読本等作成の経緯及び目的について伺いたいと思います。
◯濱谷環境政策課長
 副読本作成の経緯と目的についてでございますが、平成10年10月に開催されました第2回北東北知事サミットにおきまして、北東北3県が連携して自然環境の保全や環境負荷の低減などに取り組む北東北環境宣言が採択されました。この宣言に基づき、次代を担う子供たちが北東北のかけがえのない自然や環境に負荷の少ない生活を大切なものと考え、主体的に行動していくよう、3県が共同して育成していくこととし、その取り組みの一環として、環境副読本「まもろう みんなの地球 わたしたちのふるさと」を、平成12年度版から北東北3県共同で作成・配布しているところであります。
 一方、県では、空き缶等の散乱を防止し、環境の美化を図るため、青森県空き缶等散乱防止条例を平成9年12月に制定いたしました。空き缶等の散乱を防止するためには、県民が広く環境美化について関心を持ち、理解と認識を深め、すべての関係者が一丸となって環境美化の推進に取り組む必要があります。特に子供のころから環境美化への関心を高め、将来にわたって環境に配慮した行動を促進するため、ごみ問題意識啓発冊子「ごみ探偵団が行く!」を作成しているところであります。
 以上です。
安藤委員
 私もじっくり見させていただきました。とてもすばらしい内容で勉強になりました。ぜひ子供たちに子供のころから環境やごみの問題に関心を持って、さまざまな生きていく過程で生かしてもらえたらいいとつくづく思いました。
 それで、2つ目の質問ですが、副読本等の作成状況について伺いたいと思います。
◯濱谷環境政策課長
 作成状況についてでありますが、環境副読本は、平成11年度に北東北3県の大学教授、県教育委員会職員及び小学校教諭等を委員とした検討委員会を立ち上げて企画・編集したものであります。それ以後は、毎年、データ等の更新を行い、改訂版を発行しているところであります。
 この環境副読本は、児童用と教師用手引書をセットにして、小学校5年生全児童とその教師を対象に作成・配布しており、最新版である2011年度版については、児童用を1万3,500部、教師用手引書を1,000部作成し、平成23年3月に県内の小学校に送付しているものであります。
 また、ごみ問題意識啓発冊子につきましては、東京の出版社が廃棄物専門の大学教授に監修を依頼し、発行した、小学生向け意識啓発冊子をもとに、本県の最新のごみの量や青森県空き缶等散乱防止条例の内容を盛り込むなど本県の実情に即した内容に編集し、作成しているものであります。
 今年度は、市町村及び清掃工場を管理運営している一部事務組合の希望数を踏まえまして、1万部作成し、市町村等を通じて小学生に配布することとしております。
 以上でございます。
◯安藤委員
 御努力をされていらっしゃることがよくわかります。
 それで、予算なんですけれども、比較をさせていただきたいんですが、「青森の電気」は経費が544万7,400円、クリアファイルが100万1,700円、エネルギーカレンダーが176万4,000円、発送費が平成23年度、3種込みで60万4,000円、先ほど合計してみましたら、881万7,100円かかっています。環境及びごみについては、それぞれどのような予算となっていますでしょうか。
◯濱谷環境政策課長
 作成経費でありますけれども、まず、環境副読本でありますが、平成23年度の当初予算は133万2,000円となっております。この内訳は次のとおりでございまして、作成経費は114万5,000円、これは児童用が91万8,000円、教師用手引書が22万7,000円の内訳となっております。発送経費につきましては18万7,000円であります。県内小学校への発送分が16万6,000円、関係機関への発送ということで2万1,000円を計上してございます。
 それから、ごみ問題意識啓発冊子でございますが、今年度、1万部の印刷製本代として107万円、市町村への郵送代として6万5,000円、合計113万5,000円を計上しております。
 以上でございます。
◯安藤委員
 先ほどお話しした電気のほうと大きな差があることがよく比較できると思います。ぜひ環境やごみについても、より子供たちが興味を持つよう、十分な予算を使って、今後も続けていただきたいと思います。
 そこで、副読本等の活用状況及び今後の展開について伺いたいと思います。
◯濱谷環境政策課長
 活用状況と今後の展開についてでございます。
 環境副読本は学校への配布とあわせまして、その活用状況等についてアンケート調査を実施しております。2010年度版のアンケート調査では、365校中142校、回答率に直しますと38.9%の回答を得ております。
 アンケートの集計結果によりますと、活用状況につきましては、授業等で活用していると、今後活用する予定であるを合わせて130校、91.5%となっているほか、活用方法については副読本の全体を活用、または活用したいと考えている学校が61校、43%、一部を活用、または活用したいと考えている学校が69校、48.6%となっております。
 環境副読本につきましては、今後、北東北3県各県の環境教育の推進方策との調整を図りながら、その方向性について協議していくこととしております。
 また、ごみ問題意識啓発冊子につきましては、学校での総合学習や清掃工場での社会見学の際などに活用されています。
 今後も環境美化に対する意識の醸成を図るため、小学生や市町村等の意見を参考に、利用しやすい意識啓発冊子の作成に努めてまいります。
◯安藤委員
 ぜひ子供たちに対して環境、あるいはごみの問題について、十分理解が深まっていくようにしていただきたいと思います。こういう面での教育に今後力を入れてやっていただきたいと思いますが、最後に部長から御見解をいただきたいと思います。
◯名古屋環境生活部長
 予算を先ほど御紹介いたしましたが、それぞれ100万円を超えているということで、この厳しい財政状況の中にあっては、こういう冊子に100万円もつぎ込んでいるということは、それなりに力を入れているつもりでございますが、なお一層充実に努めてまいります。