2011.8.19: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑3)
 次の質問に移ります。
 今のがん検診とちょっとかかわりがありますけれども、喫煙防止対策について伺います。喫煙防止対策についての県の取り組み状況について伺います。
◯齋藤がん・生活習慣病対策課長
 県では、県の健康増進計画であります健康あおもり21に、成人喫煙率の減少、妊婦と未成年者の喫煙をなくす、公共の場及び職場における禁煙・効果の高い分煙を全施設で実施する等の目標を掲げ、防煙教室、受動喫煙防止対策、禁煙支援、喫煙による健康影響等に関する普及啓発などの喫煙防止対策に取り組んでおります。
 防煙教室につきましては、学習指導要領に基づきまして、小学校や中学校などにおきまして、子供たちが将来喫煙しないよう、養護教諭、学校薬剤師、学校医、市町村保健師によるほか、県保健所の保健師などが講師になりまして、喫煙による健康の影響について学習しております。
 受動喫煙防止対策につきましては、平成15年度より空気クリーン施設認証制度を実施し、受動喫煙防止対策が適正に実施されていることが確認できた施設をホームページで広く県民に公表しているところであり、平成23年6月現在、1,714施設を認証しております。
 禁煙支援につきましては、市町村や保健所における禁煙相談を随時行っているほか、保険適用による禁煙治療実施医療機関の関係者等を対象にいたしました効果的な禁煙治療につなげるための研修会を開催しております。なお、保険適用による禁煙治療実施医療機関は、平成23年6月現在、116医療機関となっており、その情報につきましても県庁のホームページに記載しております。
◯安藤委員
 受動喫煙防止のその精神をしっかりと職場だとか公共施設だとか、そういうところに実行させていくための取り組みが必要だと思います。それで、県としては、さまざまな取り組みをされてきているわけですけれども、公共の場及び職場における禁煙、効果の高い分煙の取り組みが非常におくれていると思っています。この点について、県としては取り組みを高めるための方針といいますか、お考えがありましたら、伺いたいと思います。
◯齋藤がん・生活習慣病対策課長
 受動喫煙防止対策につきましては、先ほど申し上げましたように、空気クリーン施設の認定を行っておりますけれども、委員の御指摘のとおり、飲食店、ホテル、旅館、あるいは公共施設など、働きかけていますけれども、なかなか進んでいない状況にございます。実際に受動喫煙ということで、影響を受けます未成年者ということを考えますと、環境整備が非常に重要だと考えております。いずれにいたしましても、即効性のある喫煙防止対策を継続的に推進していくためには、社会全体、一人一人が受動喫煙の害をきちんと知っていただいて、どのようにしたら子供たちを受動喫煙から守れるかということをお互いに確認しながら、一つ一つ進めていくことが重要だと思っています。これからも着実に進めるために、関係機関と連携を図りながら、対策を進めていきたいと考えております。
◯安藤委員
 健康あおもり21の中間評価と今後の取り組みという中に現状値というのがあります。しかし、この現状値は、平成17年度の現状と理解しています。それで、健康あおもりは22年までの方向性を示したものと思いますので、23年度からの新たな健康増進計画も作成していかなければいけないときだと思いますが、現状値の把握について、現在、取り組みがなされているのか伺います。
◯齋藤がん・生活習慣病対策課長
 健康あおもり21につきましては、行財政改革(後刻、「医療制度改革」に訂正)のあおりを受けまして2年間延長になりまして、評価が24年度になっております。今年度、未成年者の調査につきまして、最終評価をつくることで準備を進めているところでございまして、25年度から新しい計画ということで、23年度、24年度でその評価を進めてまいりたいと思っています。まだ結果は出ておりません。
◯安藤委員
 喫煙防止対策に取り組むに当たって、どのような課題があるのか伺います。
◯齋藤がん・生活習慣病対策課長
 済みません、今、行政改革と言いましたのは医療制度改革の間違いでした。
 では、課題についてお話しいたします。
 防煙につきましては、学校で学習が行われていますけれども、平成19年度に本県で実施いたしました未成年者の喫煙実態調査では、未成年者の喫煙は両親の喫煙に深く影響を受けているとされております。子供を取り巻く環境整備も必要だと。
 受動喫煙防止対策につきましては、飲食店、ホテル、旅館など、あるいは公共施設も含めまして、これからも強く働きかけを進めていきたいと思っています。
 禁煙支援につきましては、ニコチンの依存性が高いということで、治療が必要でございます。先ほど116施設で禁煙治療を行っているということでございまして、ホームページで、わからない方につきましては保健所等に問い合わせいただければ、お近くの医療機関を紹介しております。
 それから、先ほどから実効性のある対策につきましては、すべての皆様の喫煙に対する喫煙防止対策ということが非常に重要だと、そういう認識が必要だと思っていますので、そこのところを何とかもう少し前に進めることが課題だと思っています。
◯安藤委員
 一人一人の県民の意識を高めるというためにも、県の大きなアピールが届くような取り組みをぜひ強化していただきたいと思います。
 青森県タバコ問題懇談会の鳴海先生の調査によれば、禁煙対策がおくれると、男性の平均寿命も短いことが市町村別の取り組みと、それからがんの死亡率との関係が調査でそういう傾向があることも出されております。それぞれの県の庁舎もそうですけれども、市町村の庁舎や、あるいは飲食店やホテルなど、まだまだおくれている部分も多い実態ですので、ぜひがんを少なくするということと関連づけて取り組みを強化していただくことを要望して、この質問を終わります。