2011.11.21: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑4)
それから、次の質問ですが、虐待がふえる中で、その虐待を受けた子供たちの心のケアをどう進めていくかという一つとして里親制度があると思います。この里親制度について伺いたいんですが、里親登録状況と里親委託状況について伺います。
◯鈴木こどもみらい課長
 お答えします。
 里親制度は、何らかの事情により家庭での養育が困難、または受けられなくなった子供たちに温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境のもとでの養育を提供する制度です。家庭での生活を通じて、子供が成長する上で極めて重要な特定の大人との愛着関係の中で養育を行うことにより、子供の健全な育成を図るものでございます。
 里親の種類といたしまして4つございまして、養育里親、それから養子縁組を希望する養子縁組里親、そして虐待児・非行児・障害児等に対応する専門里親、最後に親族里親の4種類がございます。
 それぞれの登録状況は、養育里親が86世帯、養子縁組里親が24世帯、専門里親が18人、親族里親が8世帯となっております。
 このうち、実際に委託を受けて子供を養育している里親は、平成23年9月20日現在で、養育里親が35世帯、養子縁組里親が2世帯、専門里親が3人、親族里親が8世帯となっております。
◯安藤委員
 子供たちにとって、この子のケースの場合、施設がよいのか、あるいは里親がよいのか、検討した上で選択されると思うんですが、そしてまた、里親とのうまい選択ができる対象の方があったときに初めて可能になると思うんですが、その辺の検討の状況、本当にこの子の場合、里親がいいだろうと思ったときに、里親さんに預けられるような、そういう需要と供給といいますか、その辺についてはうまくバランスがとれていると言えるでしょうか。
◯鈴木こどもみらい課長
 お答えします。
 児童養護施設での入所や里親への委託は、児童相談所のほうで実施しておりますが、各児童相談所には里親担当の児童福祉司も置いて、里親会とも連携し、各管内の里親の希望ですね、乳児がいいとか、乳児は困るとか、さまざまな希望もございますので、そういったものをすべてカウントし、また、経済状況、それから研修の受講状況、家屋等の家庭の環境等々、すべて調査把握いたしまして、里親に委託できるかどうか、ふさわしいかどうかを判定し、また、その判定委員会で第三者、関係者の意見も踏まえて登録決定して、里親の委託を決定しております。児童養護施設についても、児童相談所において適切な手続を踏まえて措置を決定しておりますので
、バランスのとれた適切な児童の処遇がなされていると考えております。
◯安藤委員
 里親の方々が子供たちを育てる上で、大変、心に傷を負った、例えば虐待を受けた子供であれば、心に傷を負っているわけで、本当に子育ても容易ではないと思います。また、年齢によっても、思春期に至るような子供たちは、また違った面での御苦労があるかと思いますが、そういう里親の方たちの支援について、どのような体制、仕組みがあるのか伺いたいと思います。
◯鈴木こどもみらい課長
 里親の支援体制についてお答えいたします。
 先ほど申し上げましたとおり、児童相談所には里親担当の児童福祉司が配置されておりまして、里親からの養育相談に随時応じております。また、家庭訪問や電話連絡等により、里親の養育状況の確認を行っております。
 また、里親会から推薦を受けた里親が所定の研修を受けた上で里親支援員となり、里親家庭を定期的に訪問して相談に応じ、助言等を行う里親家庭への訪問支援事業を青森県里親連合会に委託して実施しております。
 さらに、里親支援には里親の相互交流も有効でありますので、児童相談所が事務局を担当する地区里親会で、里親サロン等の定期的な交流会を開催し、里親の情報交換や養育技術の向上等を図っております。
◯安藤委員
 ぜひ里親を希望する方もふえて、そして里親に預けられた子供たちが立派に成長していけるような環境をぜひ構築していただくように要望いたしまして終わりたいと思います。