2011.11.21: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑9)
 次の質問に移ります。
 次は、青森県男女共同参画基本計画についての質問です。
 第3次あおもり男女共同参画プラン21(仮称)の策定に当たり、青森県男女共同参画審議会の審議状況と答申された内容の特徴点について伺います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 第3次の基本計画にかかわる審議会の審議状況と答申内容の状況について御説明をいたします。
 平成24年度からの県の新たな男女共同参画基本計画策定のため、6月30日に青森県男女共同参画審議会に諮問し、3回の審議を経て、去る11月14日に答申を得たところです。答申までの過程において、庁内関係課、市町村並びにパブリックコメントで出された御意見を随時、審議会の委員にもお示ししており、答申はそれらを踏まえたものとなっております。
 男女共同参画の推進に関する施策の基本的な方向については、現行のプランの推進方向の枠組みを継続しながら、社会経済情勢に対応し、目標を拡充・新設する内容となっております。
 特徴としましては、次の5点であります。
 まず、1点目は、重点目標に女性の人材育成と能力開発、エンパワーメントでございますけれども、能力開発の支援を新たに掲げ、これまで推進してきた政策・方針決定過程へ参画できる人材育成に加えまして、キャリア形成のロールモデル、これは模範となる人物という意味でございますが、キャリア形成のロールモデルとなる女性の情報収集、そして、情報提供を行うとともに、女性ネットワークづくりへの支援などが必要であるとしております。
 2つ目は、基本目標に男女共同参画意識の定着を掲げまして、その中で、男性にとっての男女共同参画の推進を新たに重点目標としたことです。現行プランにおいても、男性に向けた施策を行っていますが、今後も引き続き男女共同参画社会が女性だけではなく、男性にとっても生きやすく、暮らしやすい社会であるということへの理解を深めるよう取り組む必要があるとしています。
 3つ目は、仕事と家庭生活の両立について、普及啓発を進めるワーク・ライフ・バランスの推進について、新たに盛り込みました。
 4つ目は、防災、復興に係る施策の展開におきまして、女性の視点を取り入れることが必要である旨示しています。
 最後に、これまでは青森県男女共同参画センターの充実を重点目標の一つとして掲げておりましたが、今後は県の男女共同参画推進の拠点施設としての役割を明確化させ、基本計画の推進体制へ組み入れることで、機能の充実と連携強化を図ることとしております。
◯安藤委員
 4月からの計画がより充実したものになっていくように、今、出された特徴点がしっかりと実のあるものにしていただきたいなと思います。
 今、話された特徴点の一番最後のセンターを拠点施設にということですけれども、現状のセンターと拠点の施設となるセンターと、大きく言って、どういうところに違いをつくっていくのか伺いたいと思います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 現行プラン、現段階におきましては、男女共同参画センターを県の機関として位置づけて、そして整備をしていくということでございますけれども、現在、私もつぶさに見ておりますけれども、非常に県内のさまざまな女性団体とのパイプ、連携ができておりまして、そういった意味で、次のステップとしては、まず建物がありますよということじゃなくて、それを利用する女性団体がまず活躍をする、それらを有機的に結び、適宜、連携を図りながらやっていくんだというイメージでございます。
◯安藤委員
 その際、ぜひ青森県として、丸投げではなく、4月から新たなプランが策定されるわけですが、県と、それからセンターとの連携といいますか、そういうものを実現するために、より連携を強化するということが必要ではないかなと思うんですが、その点についてはどんなお考えでしょうか。
◯神青少年・男女共同参画課長
 男女共同参画センターにおきましては、当然のことながら運営委員会というものがございまして、その委員として当課の職員が参加をしていく、これは基本中の基本でございます。ただ、私ども日常的に向こうから来てもらうということではなしに、私どもからも積極的にセンターに足を運びまして、こちらの事業の趣旨であるとか現状であるとかという情報共有を図りまして、県の委託事業であっても、向こうの独自事業であっても、それはそちらですよ、こちらですよというセクショナリズムを排して、融合しながら、事業効果をより高く上げることを目指して、日頃から融和を図りつつ、事業を進めているところでございます。
◯安藤委員
 そういう意味では、センターの運営にかかわっている方たちのより高い質的な向上というか、そういうものもまた求められていくかと思います。そのためにも、ぜひ県との協力体制を強化していただきたいなと思います。
 次ですけれども、県における各種審議会等への女性委員の登用状況及び県職員の女性役付職員の比率について伺います。また、市町村における各種審議会等への女性委員の登用状況についてもあわせて伺います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 県、市町村における審議会等への女性委員の登用状況等についてお答えをいたします。
 県の各種審議会等の委員への女性委員の登用率につきましては、現行の新あおもり男女共同参画プラン21に関連する指標では、9割以上が充て職の審議会を除いた集計で50%を目標としているところですが、平成23年4月1日現在、40.0%と目標値には達していないことから、今後とも各種審議会等への委員への女性の登用率向上に努めてまいります。
 知事部局等、これは教育と警察関係を除くわけでございますが、知事部局等の職員における役付職員につきましては、平成23年4月1日現在で、全役付職員3,219人のうち、女性は773人であり、比率は24.0%となっております。これは、現行プランの計画期間初年度である平成19年度の女性役付職員比率21.0%から毎年着実に比率を増加させてきたものです。
 市町村における平成23年4月1日現在の各種審議会等への登用状況については、市部では委員総数3,228人のうち女性委員が700名ちょうどで21.7%、町村部では委員総数4,977人のうち女性委員が925人で18.6%となっており、どちらも全国平均を5.0ポイント程度下回っております。
◯安藤委員
 新あおもり男女共同参画プラン21で、審議会等の女性委員比率は、今、お話にありましたが、50%を掲げていたわけですが、それに対して40%ということで、全審議会の割合にすれば32.7%という数値にとどまっているわけですが、まず、県内のこの数値の状況、50%にあと10%届かなかったという、その主な要因についてはどんなふうにとらえておられるでしょうか。
◯神青少年・男女共同参画課長
 50%ということでございますけれども、例えば国等の考え方は男性、女性いるわけですので、一方の性が4割を下回らないということでございます。それに対しましては、本県では男女均等の理念ということを考えまして、現行のプランの際には男女同率であるということを目指しまして50%としたところでございます。
 しかしながら、現実的には、なかなかそこまで全国的にも行っているところはないわけでございまして、鋭意、例えば改選期を迎える委員会の事務局に足しげく通いまして、事情を示しまして、あるいは庁議の場で知事、副知事から強く女性委員の登用について働きかけを行うなど、これまでも努力したところでございまして、その10%の乖離ということは、確かに計画がある以上、それはそれとして達成すべきではございますけれども、実態はそういうことでございまして、最大限やってまいります。ただ、それは手綱を緩めることなく、今後も増加について努めてまいりいたと思ってございまして、その辺でお許しいただければと思います。
◯安藤委員
 許さないわけにいかないので、念を押しておきますが、やっぱり県内で活躍されている女性との情報をぜひいろいろな意味で共有して、それである女性に集中するとかっていうことがないようにしつつ、多くの女性たちが力を発揮できる場所として、審議会の委員の登用がさらに強まっていくようにできるだけ50%に早く近づくように頑張っていただきたいと思います。
 もう一つ、県職員の役付は、2006年の21.2%から2011年に24%に拡大されてきたということですが、こちらのほうは目標値を掲げていないようですが、目標値を掲げていない上で拡大したということの評価ですけれども、目標値をぜひ掲げながら、さらに女性の役付職員の拡大のために、ぜひ皆さんの部署から人事課のほうに声を大きくしていただきたいなと思いますが、この点について、ひとつ、見解を伺います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 プランの進行管理をいたします指標をどういうものを選ぶかにつきましては、これから庁内関係課と調整に入るわけでございますので、委員の御発言も尊重したいと考えております。
◯安藤委員
 ぜひ近い将来、議場に並ぶ職員の中に女性の方ももっとたくさん並んでいただき、こういう場も最前列に女性の方が並んでいただけるような、そういう環境になることを求めていきたいと思います。
 もう一つ残っている質問は、市町村における男女共同参画基本計画の策定状況について伺います。
◯神青少年・男女共同参画課長
 市町村における基本計画の策定状況でございますが、男女共同参画行政は、あらゆる行政分野において、広範かつ多岐にわたる取り組みを総合的、効果的に推進する必要がございます。このため、住民にとって、最も身近な行政主体であります市町村における取り組みが極めて重要であると考え、取り組みの指針となる基本計画の策定について、未策定の市町村に対して、直接出向き、策定についての要請をしてきたところです。
 今年度は、すべての未策定市町村に強く働きかけを実施した結果、外ヶ浜町、大間町など8町村が新たに策定し、平成23年11月11日現在、24市町村で策定済みとなり、策定割合は60%となっております。年度末までは策定市町村がさらにふえる見込みとなっております。あわせて、県では、市町村に男女共同参画アドバイザーを派遣するなど、策定に係る支援を行っているところであります。
 県は、今後とも市町村と連携しながら、男女共同参画の推進に努めてまいります。
◯安藤委員
 今まで大分おくれていた県内の市町村の策定が一挙に進んでいるということでは、皆さん方の御努力の結果だと思います。先ほどお話にあったように、最も住民に近いところの市町村が男女共同参画基本計画に基づいたさまざまなきめ細かな政策を進めるということが何より県の男女共同参画の思いが根付いていく要素になりますので、まだ策定されていないところにさらに策定に対して力を尽くしていただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。