2012.01.20: 平成23年度環境厚生委員会 抜粋 本文(質疑1)
○開 会  午前11時01分

◯越前委員長
 ただいまから環境厚生委員会を開きます。
 慣例により会議の記録署名委員を指名いたします。熊谷委員、安藤委員にお願いいたします。
 本日の審査案件は、特定付託案件であります。
 なお、審査の順序は、健康福祉部・病院局関係、環境生活部関係の順に行いますので、御了承願います。
 健康福祉部・病院局関係の審査を行います。
 執行部より報告事項があります。──江浪健康福祉部長。
◯江浪健康福祉部長
 それでは、社会福祉法人むつ市社会福祉協議会における不祥事案に対するその後の対応について、お配りいたしました資料に基づきまして、御報告をさせていただきます。
 このことに関しましては、1「経緯」のところにも書いてございますが、昨年、平成23年3月16日の環境厚生委員会で、報告をさせていただいておりますが、まずその内容でございます。平成23年2月17日、むつ市社会福祉協議会から下北地域県民局──以下、この資料では県としております──に対しまして、同協議会の事務職員が、平成19年1月から平成22年5月までの間、同協議会の預金通帳から、19回にわたり約189万円を不正流用していたという旨の報告がございました。
 これを受けまして、同年、平成23年2月21日、一般監査を実施したところ、同協議会側の説明により、実際の流用金額が、法人運営事業から回数は29回で、計約396万円であるということが判明しております。このことに関しましては同日、同協議会から、誤った内容の報告があったということにつきまして、謝罪があったというところでございます。
 県におきましては、同協議会から報告がありました流用金額及び回数などに疑義が生じたことから、協議会に対しまして、同年、平成23年2月22日から3月9日にかけまして、特別監査を実施したところ、合計36件、396万8,100円の不正流用の事実を確認したほか、不適切な経理についても確認したため、平成23年3月11日付で、同協議会に対し、次の3点の事項につきまして是正改善の報告を求めております。
 まず、アでございますが、不適切な経理について、直ちに再確認すること。次にイでございますが、職員の意識改革、内部牽制体制機能の構築、事務局職員の定期的な配置転換、顧問税理士制度の導入、内部監査の実施、職場のコミュニケーション対策について再発防止策の実施計画を作成し、直ちに取り組むこと。またウでございますが、平成22年度決算までに、平成18年度以降の法人運営事業経理区分以外のすべての経理区分について、外部の会計に関する専門家を加え、経理処理を点検するとともに、平成18年度以降の決算を見直しし、報告することの3点の事項につきまして是正改善の報告を求めたということでございます。
 この是正改善の報告を求めたことにあわせまして、平成23年4月から当面の間、毎月、再発防止策の進行状況を報告させ、是正改善がなされるまで重点的・継続的に指導することとしていたところでございます。
 その後の状況ということでございますが、2番のほうでございます。
 その後、新たに113万3,268円の不正流用が発覚し、これまでの分と合わせました510万1,368円を当該職員から返還させております。また当該職員につきましては、平成23年3月31日付で懲戒解雇となっております。
 平成18年度以降の経理状況につきまして、公認会計士の調査を踏まえ、個々に支出などの事実確認を行ったところ、使途が不明な経理処理が36件、金額にいたしまして180万7,508円となったことが判明しております。平成18年度以降の決算の見直しにつきましては今後、処理をする予定としております。
 その後、この使途不明金につきましては、収支の事実を確認する挙証資料がなく、今後も事実確認は不可能であるという判断があったことから、使途不明の発生に責任のある当時の役職員及び当該職員により、使途不明分の全額を補てんするということとしまして、平成23年11月2日で補てんが完了しております。このことにつきましては、平成23年12月21日、県が実地確認をしているところでございます。これを受けまして、本日、御報告をさせていただいているということでございます。
 再発防止策の取り組み状況につきましては、平成23年4月以降、毎月、県に報告が行われております。
 今後の対応ということでございますけれども、むつ市社会福祉協議会におきます再発防止策の取り組み状況につきましては、先ほど挙げました項目のうち、職員の意識改革、内部牽制体制機能の構築、事務局職員の定期的な配置転換、内部監査の実施、職場のコミュニケーション対策について継続的に行われているということでございますが、顧問税理士制度の導入や平成18年度以降の決算の見直しにつきまして、未実施ということでございますので、引き続き取り組み状況を県に報告させ、是正改善がなされるまで、重点的、継続的に指導していくということとしています。
 なお、平成18年度以降の決算の見直しにつきましては、早急に処理するよう指導することとしているところでございます。
 以上でございます。
◯安藤委員
 私も最初に、むつ市社会福祉協議会の不祥事案について伺いたいと思うんですが、最初に、特別監査を実施して、36件、396万8,100円の不正流用の事実を確認したわけですよね。その後、また新たに113万3,268円の不正流用が発覚したということですが、なぜ特別監査のときに、この後に発覚された分について追及できなかったのか。そして、どういう状況の中で、新たに発覚されたのか、伺いたいと思います
◯馬場健康福祉政策課長
 県の指導監査におきましては、当初、本人の私的流用が発覚した会計、社会福祉用会計と、もう一つは小口現金会計でございますが、ここの部分について、特別監査で確認したと。それが36件の396万8,100円という額でございます。そして、その後、法人に対しましては、他の会計についても、すべて確認することを、法人側に求め、法人側で他の会計について不明な部分を確認して、それを本人に確認した結果、本人が着服と認めたということでございます。
◯安藤委員
 他の会計というのは、具体的にどういうものなんですか。
◯馬場健康福祉政策課長
 社会福祉協議会は非常に雑多な事業をやってございます。そういった会計を別個に設けているということで、名前は挙げませんが、非常に多くの会計があるということは事実でございます。
◯安藤委員
 そうしますと、別会計の分の会計についても、すべて調査をしたら、新たに不正が発覚したということですね。本当に県の社協の不正流用ということも含め、むつ市の社会福祉協議会でもこういう事象が起きていたことは、本当に残念だし、県民の不信を招く大きな要素になってしまうと思います。
 それで、社会福祉協議会の体制そのものにも、いろいろと問題があるというように感じるわけですが、こういう事件が発覚した中で、他の社会福祉協議会に対しての調査については、やられているんでしょうか。
◯馬場健康福祉政策課長
 前回、問題が発覚したことを受けまして、昨年3月11日に全市町村の社会福祉協議会に対して、文書で注意喚起してございます。あわせて、その際に、今回の不祥事の直接的な原因が、預金通帳、印鑑及び現金の管理体制の不備にあるということでございましたので、これらの不祥事を未然に防ぐため、これらの管理体制の一斉点検もしたところでございます。
◯安藤委員
 一斉点検を指示したということですので、それはもう当然だと思います。指示をして、その結果をきちんと県が監査していくということが必要だと思うんですが、そういうところのきちんとした体制というのも万全なんでしょうか。
◯馬場健康福祉政策課長
 一斉点検の結果については、その時点で報告を受けています。
◯安藤委員
 その結果、むつ市以外の社会福祉協議会については、全く問題がなかったという結論で受けとめてよろしいのでしょうか。
◯馬場健康福祉政策課長
 手元に資料がございませんので、正確なところはお答えできませんが、やはりその管理体制に問題があったという部分は出てまいりました。それについては即座に適正な運営体制、管理体制を指示したところでございます。
◯安藤委員
 管理体制に不備があったというところは、どこの社会福祉協議会でしょうか。
◯馬場健康福祉政策課長
 申しわけございません。今、手元に資料がございませんので、お答えいたしかねます。
◯安藤委員
 それでは後で報告をしていただきたいと思います。管理体制に不備があったということは、やはり同じような事件を起こす要素であると思います。しっかりと、指示をしただけではなく、その結果を踏まえた監督を行っていただきたいと思います。県民からの信頼をこれ以上損なうことがないように、万全の体制をしいていただきたいと思います。