2012.4.20: 平成24年度農林水産委員会 抜粋 本文(質疑2)
 次の質問ですが、リンゴ剪定枝の問題なんですが、今ちょうど、あちこちの畑から剪定枝を燃やす煙がもくもくと出ている、そういう風景が見られるわけですけれども、稲わらの焼却をやめようという運動が一方で行われている中で、この剪定枝を燃やしてしまうということについて、環境の問題からと、それからバイオマスという考え方に立った視点でぜひ前向きな考え方で実行していただきたいと思っています。
 そこで伺いたいと思います。リンゴ剪定枝の活用に向けた県のこれまでの取り組み状況と今後の方針を伺いたいと思います。
◯西谷りんご果樹課長
 リンゴ剪定枝の活用についてお答えいたします。
 リンゴ剪定枝は、平成21年度の県の調査によると、県全体で約15万トン発生し、その7割がまきなどの燃料として利用され、細かい枝など集めるのに手間がかかる残りの3割については大半が焼却処分されている現状にございます。
 県では、焼却処分されている枝などをバイオマス資源として有効活用するため、これまで県単事業を創設しましたり、国庫事業等の活用を働きかけてきました。現在までに、中南地域を中心に38台の剪定粉砕機──チッパーと呼びますけれども、これが導入され、堆肥や農地の敷料などへの利用が図られているところでございます。
 今後は、青森県バイオマス活用推進計画に基づき、防霜対策、霜対策の燃料、ボイラー燃料用チップ、公園などのウッドチップ舗装などへの活用にも取り組んでまいります。
◯安藤委員
 農家の方の中には、そのチッパーという機械で粉砕をして、そしてチップにして、それを堆肥に活用したり、あるいは園地にまいたりとか、そういう取り組みをされている方もありましたが、やはり大半は、今の答弁にあったように、細かい木、枝については燃やしてしまうという方たちが多いのは実情だと思います。
 それで、今の答弁でいきますと、38台チッパーが導入されたということですけれども、広い中南地域の中で38台というのは、まだまだ少数の設置だと思うんですが、これをぜひもっと広げて、多くの人たちが利用しやすいような取り組みも必要かと思うんですが、その辺については何か今後の方針などがないものか伺います。
◯西谷りんご果樹課長
 先ほど答弁しました事業につきましては、中南地域の県単独事業によりまして5台、それから国の事業を活用しまして33台ということでございますけれども、どちらにつきましても導入の年度は終わっております。今後は、この導入した地域、組合、組織をモデルとして、その活用成果を波及させていくことで粉砕機、チッパー導入の呼び水にしたいと考えております。
◯安藤委員
 ぜひ、そうした取り組み、模範になるような取り組みが実際に行われたということですので、それが広がっていくような指導と、それから支援を県でしっかりと行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。