2012.6.27: 平成24年度農林水産委員会 抜粋 本文(質疑4)
 それでは、次の質問に移ります。
 低炭素社会につなぐ木質バイオマス利用拡大事業について、事業の目的と取り組み状況について伺います。
◯野呂林政課長
 当該事業は、未利用間伐材や製材端材などの木質バイオマスをエネルギーとして利用し、二酸化炭素の排出量を削減することを目的としたもので、平成23年度から24年度までの2カ年の事業として実施しています。
 具体的な取り組みとしては、平成23年度は建築士や設備設計士などを対象に、2カ年の研修を経て木質バイオマス施設を普及する木質バイオマスプランナーの養成研修を開始したほか、各地方自治体の関連施設等について、既存のボイラーから木質バイオマスボイラーヘの切りかえを促すための普及活動や、間伐材などの未利用木質資源を低コストで燃料用木質チップとして生産するための実証試験、二酸化炭素排出取引制度を普及する公開講座の開催を行ったところでございます。
 また、今年度は、引き続き、木質バイオマスプランナーを養成する研修を行うとともに、社会福祉法人や病院、学校関連施設などへの木質バイオマスボイラーの導入を促す活動や、二酸化炭素排出量取引制度をわかりやすく解説した事例集の作成などに取り組むこととしています。
◯安藤委員
 とても大切な事業だと思います。木質バイオマスを活用できる環境、そして、例えば子供たちの周りにもそういう事業が目に見えるようになることで自然環境をどう守っていくかという学びにもなると思うし、ぜひこの事業を十分生かしていただきたいと思います。
 今お話にありました木質バイオマスプランナーが養成されているということなんですが、何人ぐらいの方の養成になる見通しなのか伺いたいと思います。
 それから、自治体への普及促進ということも進めているようなんですが、そのほか社会福祉施設だとか学校だとか、そういうところで木質バイオマスボイラーに切りかえるというようなこともやられているということですが、その現状についても、おわかりになったら伺いたいと思います。
◯野呂林政課長
 まず第1点目の木質バイオマスプランナーの養成研修でございますけれども、昨年度は、第1回目が53名、第2回目が48名ということで参加をいただいております。計5回のうち4回参加していただいた方に木質バイオマスプランナーということの認証を与えたいと思っております。平成24年度は3回行うこととしております。
 それから、各自治体に対するバイオマスボイラー施設の状況でございますけれども、昨年、自治体が所有する役場、それから集会施設、社会福祉施設なども含めてですけれども、384台のボイラーについて、施設の更新時期、あるいは稼働状況等について調査しております。まだ具体的な更新云々ということにつきましては、今検討しているところでございますけれども、いずれにしましても、この化石燃料といいますか、石油、灯油、重油が高い状況にあって、非常に各自治体とも木質バイオマスボイラーに関しましては私どもも関心の深まり、手ごたえを得ております。今後とも引き続きその辺の導入に向けて普及指導をしてまいりたいと考えております。
◯安藤委員
 県の施設でもぜひ普及を促進したらいいのではないかなと思うんですが、その辺の働きかけというか、現状とかもわかれば伺います。
◯野呂林政課長
 もちろん県の施設も含まれておりまして、それらも含めて、県の設備ですので、関係部局と協議していろいろな事業展開に資するように努めているところでございます。
◯安藤委員
 ぜひバイオマスプランナーの方たちが大いに力を発揮していただいて普及が進んでいくように、また、そのための条件など、ハードの面でも充実をさせていただきたいということをあわせて要望してこの質問は終わりたいと思います。