2012.12.06: 平成24年度農林水産委員会 抜粋 本文(質疑8)
 次に、部長から報告事項があります。──渋谷農林水産部長。
◯渋谷農林水産部長
 それでは、定例報告3件につきまして、その主なる点について御説明いたします。
 最初に、県産農林水産物における放射性物質の調査状況についてであります。
 1、県産農林水産物の放射性物質モニタリング調査。
 (1)、県が主体の調査につきましては、11月30日現在で101品目792件を実施した結果、マダラ41件を初め5品目46件から放射性セシウムが検出されましたが、マダラ以外は基準値を大きく下回っております。
 なお、10月31日に出荷制限が解除された本県太平洋海域のマダラにつきましては、県のモニタリング調査により、八戸魚市場の入札前検査に対応してまいりましたが、12月1日からは八戸市が魚市場内に測定機器を設置し、検査を実施しております。
 (2)、国が主体の調査につきましては、11月30日現在、48品目484件を実施した結果、16品目160件から放射性セシウムが検出されており、その160件のうち、マダラが108件で、最大値が70ベクレルとやや高目でありましたが、それ以外の品目では基準値を大きく下回っております。
 (3)、マダラの出荷制限解除後の検査につきましては、県のモニタリング調査や12月1日から八戸市が開始した入札前検査で対応しておりまして、11月30日現在で26件を実施した結果、太平洋海域の20件から放射性セシウムが検出されましたが、全て基準値を下回っております。
 (4)、サバの入札前放射性物質検査につきましては、11月30日現在で27件を実施し、全てから放射性物質は検出されておりません。
 なお、八戸市が測定機器を導入したことに伴い、サバの入札前検査は、マダラと同様、12月以降は同市が検査を実施しております。
 2、牛肉の放射性物質調査については、11月30日までに屠畜された1万5,149件を実施し、そのうち1件から基準値を大きく下回る27ベクレルの放射性セシウムが検出されたところでございます。
 3の上記調査以外の農林水産物関連の調査につきましては、前回の報告と同様でありますので、説明は省略させていただきます。
 次に、県産農産物の販売動向についてであります。
 1、野菜。(1)、ナガイモの価格は、24年産への切りかえ時期を迎え、本県産の入荷量が少なくなっていることから、前年比で138%、過去5カ年平均に比べると121%と高値安定となっております。
 (2)、ニンニクの価格は、本県産の入荷量が少なくなっていることから、前年比で113%、過去5カ年平均比で90%となっております。
 (3)、ゴボウの価格は、本県産の入荷は平年並みでありますが、市場全体の入荷量は大きくなっていることから、前年比で93%、過去5カ年平均比で103%となっております。
 2、リンゴでございます。リンゴの価格は、「早生ふじ」など中生種や競合果実の入荷が依然として多かったことなどから、高値だった前年比で73%、過去5カ年平均に比べると92%となっておりましたが、その後、「ふじ」の入荷が本格化し、回復傾向にあります。
 最後に、最近の漁模様についてでございます。
 1、11月の主要魚種の動向。(2)、ブリは、日本海でやや好調、津軽海峡と太平洋で好調に推移した。(4)、サケは、日本海で低調、津軽海峡でやや低調、太平洋で平年並みに推移した。(5)、クロマグロは、日本海で低調、津軽海峡で平年並みに推移した。
 2、沿岸水温でございます。11月26日から30日までの半旬平均水温は12から14度台で、日本海と陸奥湾ではやや高目、津軽海峡と太平洋で平年並みとなっております。
 3、その他、(1)、最近の主要漁獲物の状況。11月下旬の主要漁獲物は、日本海と津軽海峡ではスルメイカ、サケ、太平洋ではブリ、サバ類、スルメイカ、サケとなっております。
 (2)、陸奥湾のホタテガイ養殖。秋季陸奥湾養殖ホタテガイ実態調査の結果、稚貝のへい死率は全湾平均で24.3%となり、平年の5.8%よりも高く、平成23年産まれの新貝のへい死率も全湾平均で18.6%と平年の8.9%よりも高かったが、稚貝・新貝いずれも7割がへい死した平成22年に比べ低かった。詳細につきましては、12月17日の報告会で公表する予定でございます。
◯小桧山委員長
 ただいまの報告事項及び所管事項について質疑を行います。
 質疑は所管外にわたらないように願います。
 質疑はありませんか。──安藤委員。
◯安藤委員
 最初に、今の部長の報告の中のマダラの出荷制限解除後の検査のところで質問をしたいんですが、2ページのところですけれども、「11月30日現在で26件を実施した結果、太平洋海域の20件から放射性セシウムが検出されたが、全て基準値を下回っている」という説明がありましたけれども、表を見ますと、太平洋海域、11月1日から25日の漁獲日のところで、50ベクレル以上というのが1件とあるんですけれども、この表と、先ほどの説明とちょっと符合しないんですけれども、説明を願いたいと思います。
◯相馬食の安全・安心推進課長
 表が符合しないということですけれども、太平洋海域で21件です。その中で50ベクレル以上、1件とありますけれども、これは基準値内であります。
◯渋谷農林水産部長
 表に50ベクレル以上とありますけれども、注書きの2番に書いておりますとおり、この値は58ベクレルという値ですので、基準値の100ベクレルよりは下回っているというような表現で記しているものでございます。
◯安藤委員
 100ベクレル以下ではあるので、基準値以下ではあると思うんですが、この説明の2行目のところに、「県のモニタリング調査や12月1日から八戸市が開始した入札前検査で、50ベクレルを超過した場合には、即座に入札の一時停止を要請すると同時に、薬剤師会衛生検査センターで精密検査を実施し」ということが書かれているものですから、50ベクレル以上出たということで、このような対応がされたのかどうか、確認をさせてください。
◯相馬食の安全・安心推進課長
 確かに11月13日に入札前検査で50ベクレルを超えたということで、すぐに入札の一時停止を要請しまして、同時に薬剤師会の衛生検査センターに運びまして、そこで検査をし、58ベクレルだということが分析結果として出ましたので入札をまた進めたということになっております。
 ◯安藤委員
 そうすると、もう一度精密検査をされたということですね。
 わかりました。基準値以上は出ていないということですけれども、いずれにしても、放射性セシウムが検出されたマダラが11月30日現在でも26件あるということですので、これからもぜひ慎重に検査を続けていただいて、消費者に安心を提供していただきたいと思っています。