2013.01.21: 平成24年度農林水産委員会 抜粋 本文(質疑6)
 次の質問ですけれども、知事トップセールスについてです。
 つい先日も青森りんごクイーンと対面した、これも多分トップセールスの一つかなと思いますが、この知事とリンゴのシャツは、ぱっとイメージに入るくらい、よく新聞にもこうして載りますので、その効果は結構大きいのかと思ったりもしています。この知事トップセールスについて何点か伺いたいのですが、県産品の販売促進に係る知事トップセールスの考え方について伺いたいと思います。
◯津島総合販売戦略課長
 知事トップセールスにつきましては、委員御指摘のとおり、リンゴのアロハシャツを着た知事が消費者に県産品をPRする、そういった場面がよくマスメディアで紹介されていますけれども、これはあくまでもトップセールスの一部であり、本来的には相手企業のトップに対しての県産品の売り込みを目的としています。
 国内外の産地間競争が激化する中で、本県産の農林水産物やその加工品が評価され、選ばれるためには、相手企業との間に強い信頼関係を築き、将来にわたってよきパートナーとなっていくことが重要であり、知事が直接相手企業や市場に赴くトップセールスは、県産品の販路拡大を強力に推し進めていく上で非常に有効な手段であると考えています。
 このため、トップセールの実施は一過性のイベントではなく、県産品の販売に対する理解度やこれまでの取り組み実績、また、継続して取引が見込まれるかなどの将来性も検討し、相手企業を選定し、実施しています。
◯安藤委員
 どういう趣旨でやっているかということは今の答弁でわかったのですが、この部署に、この時期に、年にどのくらい知事のトップセールスをやってもらおうということは、皆さんのところである程度の方針を打ち出して実行しているということでよろしいのでしょうか。
◯津島総合販売戦略課長
 県産品の販売促進につきましては、当然私どものほうで、ある程度の計画を持って行っております。ただ、それ以外にも、例えば企業誘致ですとかいろいろな形のセールスはあるのでしょうけれども、あくまでも県産品の販売に関しては私どもで行っております。
◯安藤委員
 きょうは青森県産農産物に対するトップセールスに限っての質問にさせていただきたいのですが、これまで知事トップセールスを実施してきた成果について伺います。
◯津島総合販売戦略課長
 知事トップセールスでは、これまで、国内の大手量販店や大都市圏のホテル、レストラン、さらには市場関係のトップに対して、県産品が安全・安心、高品質であることなどを市町村長や生産者団体などの代表者とともに強くアピールしてきたところです。
 大手量販店の県産品フェアの際に実施されます情報交換会において、大手量販店のトップに対しまして商品提案等を積極的に行ってきた結果、通常取引される商品が増加してきたこと、また、本県素材を活用したプライベートブランド商品が開発されてきたことなどにより、年々、大手量販店との取引額が拡大し、平成23年で約279億円、調査を始めた平成18年の約1.8倍に拡大しています。
 また、リンゴにつきましては、卸売市場の競り場での売参人への売り込みや青果会社トップとの意見交換等を通じて全国13地区の青森りんごの会との信頼関係が築かれ、リンゴの販売環境が厳しい中にあっても、販売促進と安定取引に向けた取り組みが強化されています。
 さらに、首都圏のホテルやレストラン、外食企業等では県産品を食材とするフェアが開催されるなど、大都市圏での認知度の向上に寄与しています。
◯安藤委員
 成果がたくさんあるというお話ですが、大体その実施回数はどのくらいになるのか、資料として持っている年度から、県外、そして国外の回数などわかりましたらお知らせ願います。
◯津島総合販売戦略課長
 私どもの課は平成16年度にできていまして、16年度からの数字で申しますと、県外のトップセールスの回数です。16年度が22回、17年度が26回、18年度も26回、19年度が20回、20年度が19回、21年度が26回、22年度が17回、23年度が22回、海外は、17年度が2回、20年度が2回、21年度が1回、22年度が4回、23年度が8回となっています。
 
 ◯安藤委員
 直近の23年度は県外が22回で、海外が8回というお話でしたけれども、合計すると、いただいた資料にある県内も合わせて34回ということですが、すごい多いという感じを受けるのですが、特に県外、外国も8回ということで、1年間に34回ということは、単純計算して1カ月に2回から3回という計算になるのですが、このトップセールスの実施回数というのは、他県でもこのように行われているのか、もし比較する材料があったら伺いたいのですけれども。
 ◯津島総合販売戦略課長
 他県の状況ということで、東北の各県に聞いてみたのですけれども、いずれも数回程度というか、きちんととっていないというか、そういう感じが多かったです。行き先としては百貨店、スーパー、市場などと聞いていました。ですから、相当多いほうだと思っています。
 ◯安藤委員
 知事のトップセールスを全部否定するものでもないし、効果が上がっているということなので、十分吟味して行うことは必要かと思うのですが、やはり年に34回も行くということは他の部局のお仕事にも差しさわりもあるのではないかと要らぬ心配をしたりしています。その辺、他県でも数回ということに比べても断トツに多い回数となっているので、もちろん予算もかかって行っていることでしょうから、その辺も踏まえて、十分その効果のあるトップセールスを吟味して行うことも必要ではないかと思います。この辺について、もし御見解がありましたら。
 ◯津島総合販売戦略課長
 説明の仕方が悪かったと思います。23年度が22回、県外、海外に8回と申しましたけれども、カウントの仕方が、1企業の社長のところに行くのは1回でカウントしていましたので、22日ということではないのです。1日に午前と午後で2カ所行くと2回にカウントしています。ですから、例えばこの前のリンゴのイベントも、池袋でのリンゴのイベントを行って、実はその日の朝は市場で会社を回っていました。そうすると1日に3回などというカウントになります。ですから、延べ日ということではないということを御理解いただきたいと思います。
 あとは、トップセールスは、先ほども申しましたけれども、非常に効果があるというか、東北の各県に比べても、本県のすごい強みだと思っています。というのは、私どもの課ができて9年目ですけれども、毎年年度初めに大手小売業界のトップのところへ知事には行っていただきます。すごい信頼関係ができています。そこから、今までは量販店とのつき合いだったのが、次第にそのグループの中のコンビニともつき合えるとか、グループの中の外食ともつき合えるとか、いろいろ広がりが出てきています。そういった意味で、このトップセールスでつくった信頼関係は非常に大きい武器であると私は思いました。
 ◯安藤委員
 私はまた22日出かけているのかと。海外の8回というのも同じような考え方になるのかと思うのですが、私みたいに誤解を招くといけませんので、どれだけ出かけた日にちがあるのか、日数についてもできたら資料をいただければと思います。
 この件については、より効果の上がるトップセールスとなるように、回数についてもある程度は吟味しながら検討することも視野に入れていただきたいということを申し上げまして、この質問を終わります。