2013.01.21: 平成24年度農林水産委員会 抜粋 本文(質疑8)
 最後の質問です。木質ペレットの利用推進について。
 本県における昨年度の木質ペレット生産実績について伺います。
◯野呂林政課長
 昨年度の木質ペレット生産実績についてでございますけれども、未利用間伐材や製材工場から発生する製材端材等を原料とする木質ペレットの製造施設は五所川原市と中泊町の2カ所に整備されており、昨年度の両施設の生産量は合わせて2,570トンで、事業計画量2,770トンに対して約93%の実績となっているところです。
◯安藤委員
 この生産量、93%ということですが、この生産における需要と供給のバランスについてはどのようなものでしょうか。
◯野呂林政課長
 2,570トンは、ほぼ県内で消費されていると認識しております。また、需給のバランスは、ほぼ整っていると思っております。
◯安藤委員
 それでは、その需給に大いに関係すると思われるペレットストーブについてですが、本県におけるペレットストーブの導入状況について伺います。
◯野呂林政課長
 本県におけるペレットストーブの導入状況は、調査を始めた平成20年度までに303台導入されており、21年度に64台、22年度に52台、23年度に46台がそれぞれ新たに導入され、23年12月末現在で累計台数は465台となっております。
◯安藤委員
 これもこの間新聞に載りましたが、震災を機にこのペレットストーブが人気上昇中という記事が載っておりました。今のお話によれば震災を契機に爆発的にふえるというほどでもなさそうですが、しかし、このペレットストーブについての認知度というか、消費者にペレットストーブの存在といいますか、そういうものが周知されてきていると考えてもよろしいでしょうか。
◯野呂林政課長
 確かに震災以降爆発的なブームということはございませんでしたけれども、まず、最も重要な要因、灯油との価格差といいますか、それが最も重要なポイント、要するに灯油が高くなればペレットストーブの需要が高くなる傾向にございます。
 震災後、安全・安心な燃料、それから、さまざまな地球温暖化の防止に資する燃料ということで脚光を浴びているのも事実でございます。私ども、各県民局にバイオマス研究会を発足させまして、ペレットストーブの見学会などを開催し、普及しているのも、そういう形で一因としてふえているのも実態かと思います。
◯安藤委員
 多分、そのバイオマス研究会などで議論されているのはペレットストーブだけではなくて、ペレットを活用した農業ハウスやペレットボイラーなどについても導入を広げる検討をされているかと思うのですが、この農業ハウスやペレットボイラーの導入についてはどのような状況でしょうか。
 ◯野呂林政課長
 まず、ペレットボイラーにつきましては、現在21台、今年度末までもう1台導入される予定でございましたので、今年度末の数字からいきますと22台でございます。それから、農業用ハウスのペレットボイラーとしては、今のところ県内で2台が検討されているところであります。
 ◯安藤委員
 今言われた農業ハウスだとかペレットボイラーについては、導入に際し支援があると思うのですが、これらを導入するに際してどういう補助なり制度があるのかということについて伺います。
 ◯黒滝農産園芸課長
 端的には冬の農業関連で、県単独の野菜等産地生産・販売力強化事業というものがございまして、これには、冬農業によるハウスやその暖房も補助対象になりまして、補助率は4分の1でございます。
 ◯野呂林政課長
 ペレットボイラーの導入につきましては、林野庁所管の補助事業、それから環境省の所管する補助事業などがございます。
 ◯安藤委員
 その環境省の事業は再生可能エネルギー利用促進事業でしょうか。そのほかにも何か環境省で上げられている事業がありますか。それで、それらについては現在も導入するに際してその事業は生かされるものなのか伺いたいと思います。
 ◯野呂林政課長
 環境省のことに関しては詳しくはございませんけれども、グリーンニューディール基金事業などがあると聞いております。
 ◯安藤委員
 ペレットボイラーだとか農業ハウスについては今お話にあったような支援があるのですけれども、ペレットストーブについてはどうなのか伺いたいのですが、県及び県内市町村のペレットストーブ導入に対する支援の状況について伺います。
 ◯野呂林政課長
 ペレットストーブの導入に対する支援でございますけれども、青森市と五所川原市ではペレットストーブの導入に対して支援しており、青森市では購入・設置費用の3分の1または10万円のいずれか低い額を、五所川原市では購入費用に対して15万円以下の支援をしております。
 一方、県では、平成21年度から、各地域県民局ごとに設置した木質バイオマス研究会が中心となって、ペレットストーブの展示会やボイラー施設の見学会などを開催し、木質ペレットの普及に努めているほか、昨年度からは、建築士やボイラー等の設備設計士等を対象に、ペレットボイラーやストーブの導入について提案・支援できる木質バイオマスプランナーの養成を行っているところです。
 ◯安藤委員
 青森市や五所川原市が直接的な支援を行っているということですが、財政的な支援については県としては全く検討されていないという理解でよろしいですか。
 ◯野呂林政課長
 具体的な云々の話になりますと、青森市と五所川原市が個別の案件として支援しておりまして、先ほども申し上げましたバイオマスプランナーや見学会など、そういう側面での支援を実施しているところでございます。
 ◯安藤委員
 今県が行っている支援も大切とは思いますが、ペレットストーブは大変高い物なので、青森市と五所川原市が実施しているような、額についてはそう多くなくても、県としてもそのような財政的な支援も行えるような対策を講じれば、導入についてさらに拡充されるかと思いますので、ぜひこの辺も検討していただきたいと考えています。もしその方向性について、何か得られるようであればと思いますが、御見解いかがでしょうか。
 ◯野呂林政課長
 さまざま要件がございますので、参考とさせていただきます。