2024年6月3日
青森県知事 宮下宗一郎様
日本と八戸市の戦場化を想定した米軍の大規模統合演習「バリアント・シールド」の中止を求める申し入れ書
日本共産党青森県委員会委員長 畑中 孝之
日本共産党青森県議会議員代表 安藤 晴美
副代表 田端 深雪
幹事長 吉俣 洋
防衛省は5月24日、米軍が2年に一度太平洋地域で実施する大規模演習「バリアント・シールド」が6月7~18日に行われ、自衛隊が初めて参加すると発表しました。これまでの米軍単独の実施から、今回初めて多国間の枠組みとなり、インド太平洋地域の各地で演習を実施するとされています。
報道では、国内9都道県の米軍・自衛隊基地で実施され、米軍戦闘機の展開訓練は、海上自衛隊八戸航空基地(八戸市)と、航空自衛隊松島基地(宮城県東松原市)。「在日米軍基地が攻撃されて滑走路が使えなくなったことを想定し、両基地では日米の戦闘機が参加する対航空戦闘訓練も実施」、「市街地上空も飛行する可能性」が伝えられています。これは大規模基地が破壊されても部隊を分散展開することで残存性を高める「迅速戦力展開」の訓練とみられ、文字通り、日本と青森県、八戸市の戦場化を想定したものです。
岸田政権は、安保3文書で米国の対中軍事戦略の一翼を担う立場から、敵基地攻撃能力の保有など大軍拡、自衛隊を米軍の指揮下に組み込む「統合作戦司令部」創設、次期戦闘機の共同開発条約など憲法の平和主義破壊・戦争する国づくりを推進しています。今回の大規模演習と自衛隊初参加はその一環です。
八戸市及び青森県は、東北防衛局長に対し、「市街地上空での低空飛行など危険飛行をしない。航空機騒音の縮減に努める」など米軍への申し入れを要請したと報じられましたが、青森県の平和と県民の安全を守る立場から「戦場化想定の米軍大規模演習、海自八戸航空基地での訓練は中止を」と態度表明すべきです。よって下記のことを申し入れます。
記
一、知事は、米軍の大規模統合演習「バリアント・シールド」の実施中止を、防衛相と在日米軍司令官に求めること。
しんぶん赤旗に記事が載りました。トップページの報道の所で見ることができます。)