原発運動住民センターinむつ

17 11月

10月18日・19日 原発運動住民センターinむつでの現地調査・交流会が行われ、安藤はプラザホテルでの1日目の夜の懇親会と、2日目の全国交流集会に参加しました。

全国交流集会で高橋千鶴子前衆議院議員が挨拶。各地区からの報告があり安藤も青森現地からの報告を致しました。

 

福島からのお話

今田高俊東京工業大学名誉教授の講演「高レベル放射性廃棄物の処分について」をお聞きしました。
先生は、日本学術会議委員長として2010年9月に原子力委員会委員長から高レベル放射性廃棄物の処分に関する審議依頼を受け「高レベル放射性廃棄物の処分に関する検討委員会」を設置。2012年9月に原子力委員会委員長に政策の抜本的見直し、負担の公平性等6つの提言からなる回答されました。
 
私は現地からの報告をさせて頂きました。

私の報告内容は以下の通りです。

皆様こんにちは。地元で弘前市選出の県議会議員をしております安藤はるみです。

青森県議会の日本共産党の議員は青森市選出の吉俣洋さんと今日一緒に出席している八戸選出の田端深雪さんの3人です。青森県議会の定数は現在48人です。その48人中明確に原発・核燃に反対の立場をとっているのは私達と無所属の鹿内博議員の4人だけです。立憲民主党は本部では「2050年再生可能エネルギーによる発電割合100%を目指し、2050年までのできる限り早い時期に化石燃料にも原子力発電にも依存しないカーボンニュートラル達成を目指します」としていますが、青森県議会の立憲民主党系の会派「新政未来」は、代表が東北電力出身の議員であることもあり、一般質問で原発・核燃推進の立場を明確に述べ、会派6人全員が右ならいで推進の立場に立っています。
福島原発事故直後は、自民党議員の中から

も原発・核燃に対する慎重論が論じられましたが、今では影を潜めています。

県議会の中で、理事者側の原発・核燃に関わる特徴的な様子をご紹介したいと思います。県知事選が一昨年行われ知事の交代がありましたが、自民党からの推薦を受けていた前三村伸吾知事も、自民党からの推薦を受けられなかったものの圧倒的な県民の支持を受けて当選した現在の宮下知事も新時代を標榜するものの、原発核燃政策については、旧態依然で前知事の姿勢と全く同じです。

前三村申吾知事の時代に民主党政権になった折「『原発ゼロ社会』を目指す」の提言を受け、答弁を求められた三村前知事は県議会答弁で「原発を止めれば核燃再処理工場に保管されている使用済み核燃料は、「再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする」との覚書に基づき搬出させてもらうといきりたって答弁しました。原発がなくなれば再処理する必要はなくなるのですから当然ですが、使用済み核燃料を戻されたら立ち往生することを見越した各電力会社に対するおどしとも捉えられる発言でした。

そして今の宮下宗一郎知事は、むつ市長を経て知事になりましたので、むつの使用済み核燃料中間貯蔵計画を押し進めてきた当事者です。進めてきた側にとっての中間貯蔵施設の狙いは、使用済み核燃料に対して、核燃料物質取扱税を徴収することで長期に渡り安定的な税収を確保するということにあると考えます。ですから現知事は、この方針を県としても押し進め、東京電力と日本原子力発電に対し貯蔵計画提出を再三求め、当面2024年度から2026年度までの3年間に8体の搬入計画が示されていますが、短期の計画だけではなく長期の計画をしっかり示せと迫る有様です。この中間貯蔵施設稼働を前にして行われた「リサイクル燃料備蓄センター周辺地域の安全確保及び環境保全に関する協定書締結」に際し、知事がとった対応がなんとも苦しいものでした。

それはこの中間貯蔵施設の貯蔵期間は50年間とされていますが、50年後どこに搬出するかという問題で、当初国が示していたのは六ケ所再処理工場で処理しきれない使用済み核燃料を一時貯蔵し、第2再処理工場で再処理するというものでしたが、この協定書を交わす時になって国は「50年後の搬出時に稼働している再処理工場」と変えてきたのです。このことに対し県議会でも大きな議論となり「そんな曖昧な搬出先で受け入れるのか」という厳しい声があがり、それを受けて宮下知事は、国と交渉し「搬出先は現在の六カ所再処理工場」と明言させたのです。

しかし、現在いまだに稼働していない六ケ所再処理工場は、1993年に着工して以来27回のしゅん工延期を繰り返し、今から50年後と言えば、着工後82年目を迎えます。再処理工場の寿命について、日本原燃自身が19年前の議員全員協議会で「40年間操業する」と答えています。最近の県理事者の答弁では「40年を超えたとしても十分操業できると聞いている」と苦しい答弁に終始しています。そもそも50年後動いている原発があるかも不透明ですし、言わんか使用済み核燃料を預けた東京電力や日本原子力発電が、保管した使用済み核燃料を再処理して作り出したプルトニウムをMOX燃料として活用するプルサーマルを行えるかも全く不透明です。こうした県民の疑問に知事はもちろん明確な答えを見出すこともできません。

結局は、原発マネーに依存する体質から抜け出せずにいるのです。ちなみにむつ中間貯蔵施設に搬入された2024年度の1体と、2025年度に搬入される2体を合わせて3体について、リサイクル燃料貯蔵株式会社に求める核燃料物質取扱税は、3体分2232万円となります。その他六ケ所再処理工場で貯蔵する使用済み核燃料に対する日本原燃に求める核燃料物質取扱税などを合わせると2024年度は240億418万5300円です。核燃料物質取扱税の税収が県税収入総額に占める割合について、一昨年の田端県議の質疑で、1998年度は約2.6%だったものが2022年度13.3%と引き上げられている実態が明らかになりました。2025年度の予算書ベースで見てみますと、火力や水力分も入りますが、比率としては原子力関連の比重が最も高い電源立地地域対策費としての収入は、76億6785万円です。そしてこの電源三法交付金活用事業として、弘前大学医学部入学生特別対策事業に1億3617万3千円、県立学校大規模改修事業に153万9千円、国際核融合拠点環境整備事業に1億34万7千円、量子科学センター運営費に4億1382万円、県内原子力施設の立地・周辺市町村が行う防災・安全対策及び地域振興対策等に要する経費、そして立地・周辺地域以外の市町村が行う地域振興対策に要する経費に対する交付金を交付するための核燃料物質等取扱税交付金として53億7251万円、新しい事業としてむつ中間貯蔵施設の運転開始に伴い、施設の立地・周辺市町村が行う地域振興費に対する経費を払う「核燃料サイクル対策費補助」7億4310万円が計上されています。

このように原発マネーにどっぷり依存する県政となっています。しかし、原発マネーがなくなったら県財政は立ち行かなくなるのではという意見もありますが、私たちは原発核燃ときっぱり断ち切ったうえで、原発核燃迷惑税として事業者や国からこれまでの税金や交付金と同等の支援を求めたらいいのではないかと考えています。

青森県が抱えるもう一つの問題は、高レベル放射性廃棄物・ガラス固化体についてです。現在六ケ所村には、仏と英から返還されたガラス固化体1830本、六ケ所再処理工場で行ったアクティブ試験の際に発生したガラス固化体346本合わせて2176本のガラス固化体があります。高レベル放射性廃棄物・ガラス固化体は六カ所に50年間貯蔵されたのち、順次搬出されることが決められています。しかし、その搬出される先がなかなか決まらずにいます。寿都町が文献調査に手をあげましたが、最終的な精密調査まで受ける気はなさそうです。六ケ所村に最初に返還されたガラス固化体は、1995年4月ですからすでに30年が経過し約束の50年までにはあと20年しかありません。これまで最終処分地の選定に係る文献調査・概要調査・精密調査そして場所が決まってから、最終処分場をつくる工事に30年はかかると言われてきましたから、到底搬出できない状況が起こることは目に見えています。この問題を指摘する質問をしても、国は「全力をあげて最終処分場選定に向け努力している」というばかりです。国は50年後残り20年の間に最終処分場ができていなかった場合、どこに搬出するのか明確にする必要があります。約束を守らせると言う事は党派を超えて一致しています。

直近の9月議会で私は、原発核燃サイクルに関わる5点の質問をしました。そのうちの2点についてご紹介します。一つは原子力規制委員会で決定された原子力災害対策指針の改正案についてです。原発事故と自然災害が同時発生する複合災害についての具体化がなく問題であるとして県の見解を質しました。答弁に立った知事は「住民に対する放射性被曝防護措置が適切に実施されるよう、国の動向を注視しつつ、必要に応じ実態に即した実効性のある対応を求めていく」との答弁でした。半島という条件を同じくする能登半島で起きた地震が複合災害が発生したら人の安全も命も守れないことを示しました。また、大間原発の最大基準地震動について、2008年の建設当初は450ガルだったものが2012年に650ガルとなり、この度それを957ガルに引き上げたことについて原子力規制委員会が「おおむね妥当」としたことについて県の見解を質しました。環境エネルギー部長は「引き続き事業者の対応を注視していく」との答弁にとどめました。私は2011年東北地方太平洋沖地震では基準地震動が2933ガルであったことを指摘し、957ガルでも不十分だと指摘しました。そもそもフルMOXの大間原発を稼動させること自体容認できません。大間原発から函館市が30キロ圏内にあり、事故が起きれば観光都市函館にも多大な影響を及ぼすことになります。今後更に全国の皆さんと連帯し原発・核燃ノーの立場で頑張っていく決意を述べ現地からの報告とさせていただきます。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください